ロスジェネ勤務医の資産形成ブログ

ロスジェネ世代麻酔科医師のコッカーマリンです。資産形成や日々のことについて感じたことを書き綴ります。

ロールモデルがない気がして仕方がない

こんにちは、ロスジェネ勤務医(@losgenedoctor)です。

 

以前から、自分にはどうも「ロールモデル」にあたる人がいない気がする時があります。

 

素晴らしい目標になる人物じゃなくても、自分もこうなっていくんだろうなぁというロールモデルになるような人がそばにいれば、なんとなくその人がやったことをなぞっていけば人生安心していける気がする。

 

僕だってずっとそういう人がいなかったわけじゃなくて、少なくとも大学卒業までくらいは例えばクラブの先輩なんかをみていて、自分もあんな感じになっていくんだろうな、というのはあったんですよね。

 

ある特定の人がロールモデルになる、というわけじゃなくて、人生のある面ではあの人がロールモデルで、この面ではこの人がロールモデルだ、みたいな。

 

今書いていて思い起こすと、まさに仕事を始めてから、どんどんそういう目標になる人というか、この人みたいになるんだろうなという像を提供してくれる人がいなくなっていった気がします。

ロールモデルになる人って、上過ぎない上の人、つまり何年か先輩くらいが多いですよね。

 

僕が医者になったころ、全国的に麻酔科のフリーランスブームがありました。

麻酔科医不足で、フリーランスの麻酔科医に支払われる給料がどんどん上がり、医局を離れてフリーになって荒稼ぎする人が大量に出た時代です。

 

医局にもよるだろうし、もちろん麻酔科全員がフリーランスになったわけではないのですが、僕からすると、とにかくちょうど目標になるくらいの世代がごっそり抜けてしまった印象がありました。

 

だから辛かった、と認識して生きてきたわけでは全くないのですが、今思うに自分の今の立ち位置というのはそういういところからも来ているのかなぁ、という気がすることがあるんですよね。

 

僕と同じ世代の人で、同じようなことをなんとなくであれ感じている人もいるかもしれません。

僕はフリーランスにはなりませんでしたが、先輩がやってきたように自分も医局でがんばって、部長になったり教授になったり、というイメージが自然とは身につきませんでした。

 

その感覚が全国のある特定の世代の麻酔科医達にに共通してあるとしたら、それが今の麻酔科の世界の感覚を作っているような気がします。

そしてあちこちの医局で起きている空洞化問題、こういうことが原因で起きているのかもしれないなとも感じます。

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ちょっと下のローテーション世代、もっと上の医局ガッツリ世代、まさにその間に挟まれた狭間の世代。

このブログもツイッターも、実はそういう同世代の人が読んで共感してもらえないかな?と思って書いている部分があったりします。

 

果たして、こういうことが麻酔科の特定の世代にだけあるような問題なのか、他の科でもあるようなことなのか、そのあたりはよく分かりません。

 

ただ思うのは、学生の時まではなんとなく何も考えずに生きて問題なくいけるけど、社会人になったら誰かのマネしているだけでは人生うまくいかなくなる時がくる、というのは当たり前なのかも、ということです。

 

みんな社会人になったら自分が生きるのにやはり必死なので、「こうやったらみんなうまくいく」なんて道を用意してくれません。

社会や、自分の仕事をとりまく環境なんて刻々と変化します。そこで、「先輩のやってるようにやったのにうまくいかなかった」と文句を言ったところで意味がありません。どれだけちっぽけな人生であっても、自分で道は切り開いていかなくてはならない。ありきたりですが、大事なことだと思います。

社会人になる時に、そんなことは教えられませんけどね。