ロスジェネ勤務医の資産形成ブログ

ロスジェネ世代麻酔科医師のコッカーマリンです。資産形成や日々のことについて感じたことを書き綴ります。

文化的資本さえ身につければ最強になれる

こんにちは、ロスジェネ勤務医(@losgenedoctor)です。

 

新しい言葉を知ると、いろんなことが急に腑に落ちるように感じることがあります。

 

この間、「文化的資本」という言葉を知りました。

文化的資本とは、社会学の概念の一つで、経済的資本以外の、学歴や文化的素養などの個人的資本を指します。文化的資本は、親から子に伝えられることで、社会的地位や教育の成功に影響を与えると考えられています。

要するに「教養」を言い換えた言葉なのかな?と思いました。

 

でも「教養」だとなんだかピンとこなくて、「文化的資本」と言われると色々と考えてしまう。面白いものです。

文化的資本があるというのは、僕が思うには、基礎知識として歴史を知っているだとか、今現在巷で語られている話のいろんな文脈とかを知っている、というようなことです。

もっというと世の中のあらゆる事象に関して何か自分の考えというものを持っているかどうか。

 

ちゃんと歴史を知っていれば、大きな戦いのあった古戦場に行ったり、有名な平安時代から続く寺社仏閣に行った時に「あぁ、織田信長もこの景色をここから見たんだろうか...」と思いを馳せてみたりできる。

思いを馳せたところで別に何も変わらないわけですが、観光地に行って食べログで人気だというカフェでスイーツを食べるだけしかできない人と比べたら、それだけでも旅の深みが全然違ってくる。

歴史に関する基礎知識がある程度あると、知れば知るほど、実際に行けば行くほど、知識の点と点が繋がって、どんどん深い所まで行くことができます。

それだけで、お金なんて使わなくても永遠に遊べます。

 

僕はマスクなんてしたくないから、やらなくていいんならやらないんだよ」と言って、人からなぜ今はまだみんながやっているのにやらないんだ?と言われた時に、マスクをめぐるいろいろな人のいろいろな意見や背景をある程度知った上で、僕は○○という文脈からこういう選択をしているんだ、ときちんと人に話せる。

 

単にめんどくさいからやりたくない、逆に単に決められているからやるんだ、そういう考えしかない人の話はあまり聞くに値しません。

逆にコロナのことでいろいろ考えている人は、世の中のことがよく見えるようになったりします。

 

そういう目でみてみると、僕の周りではいわゆる文化的資本が身についている人というのは大変少ないです。

妻が暇な時に何をしているか眺めていると、つまらないネットニュースを見たり、洋服をネットで検索してばかりいます。

別にそれで悪いというわけじゃないけど、そういうことをいくらやっても何か自分の考えが深まったり、世の中の他の事に関する見方がアップグレードするような知見は得られません。

 

彼女にきちんと話題を振って、ワクチンに関してどう思うか?みたいなことをうまく聞いていみると、それなりに何か考えは持っていたりするわけですが、自分で考えを深めていくなんてことができない。

 

多分文化的資本が身につくかどうかは、勉強ができるとかできないではなく、自分で"○○ということは、つまり/そもそもあれは一体どういうことなんだろう?"などと考える習慣があるかないかの積み重ねなのでしょう。

そしてそれは本を読んだりとか、と育った家庭環境がどうだったか、のようなことが大きく影響していると思われます。

 

文化的資本が身につくと、現代ではある意味最強になれるんじゃないか?と思うんですよね。

質の良い情報が今は大量に、ほぼ無限に手に入ります。

 

AmazonのKindleUnlimited月々980円、Audible1,500円、それだけでも消費しきれないくらいの大量の質の良いコンテンツが手に入ります。

それだけじゃなく、とにかく人生の時間に比べて、コンテンツの入手がとて簡単になった。

 

もし文化的資本がきちんと備わっていれば、「楽しめる」コンテンツがすごく増えます

読みながら、自分で考えを深めていけるからです

 

本を読め読め、と言われますが、文化的資本の蓄積していない人にはとてもそれは難しいことです。とくに今はスマホでネットを開けばすぐ簡単に自分の頭を使わずに楽しめるTwitterなりTikTokなどがあり、ついそちらへ時間を使ってしまう。

 

しかし自分の思考を深められず、消費するだけのコンテンツをいくら経験しても、何も自分に残りません

そして自分的にも何も残らなかった感、人生の時間を無駄に消費した感は残り、疲れてしまいます



いつも自分の子供には、文化的資本を身につけてあげたいと思っています。文化的資本が身につきさえすれば、あとは勝手に自分で深めていくことができ、原理的には人生が最強になるからです。

時間とお金があっても、贅沢なものを買って喜ぶしかできない人生なんてちょっと不毛すぎますよね。

 

親として大事なのは、勉強しろしろと子供に言って自分はTwitterみている、というようなことを極力なくし、自分がまず教養を常に見つけようと実際に行動することでしょう。

スマホの中の情報は90%は我々の時間を無駄に過ごさせるためにある、ということを意識することも重要なんでしょうね。