ロスジェネ勤務医の資産形成ブログ

ロスジェネ世代麻酔科医師のコッカーマリンです。資産形成や日々のことについて感じたことを書き綴ります。

掛け算の順序問題の話

こんにちは、ロスジェネ勤務医(@losgenedoctor)です。

 

ちょっとしたネタなのですが、この間なんとなく目に止まったツイートに対してこんなツイートをしたんですよね。

 

僕はこれは完全に「6×5」にしなくてはいけないと思っていて、小学校の指導要領ではそのように指導するように書かれているから先生が式に✗をつけるのは当たり前だと感じました。

 

指導要領がおかしいのか?ということも思っていなくて、5×6は正確ではなくて6×5が正しいことにしましょう、という決まりもそれなりに理にかなっていると思っています。

 

掛け算はそもそも何かと考えたときに、5個の饅頭が入った箱が10箱あった場合に全部で何個饅頭があるか?というところから始まっているわけです。

その文脈の上に掛け算を学ぶのなら、明確に「かけられる数」(←増殖していく元のひとかたまりの数)と、「かける数」(←リピート数)に分けられるということになります。

 

 

それを、ちゃんと児童にわかって欲しいので、指導要領はそうなっているわけです(多分)。

パターン認識で、「これは掛け算の問題だな...」とだけ分かって、この元ツイートのように出てきた数字の順番に掛け合わせて答えを出す(もちろん答えは合うわけですが)のはアウトであろう、と僕は思います。

 

元ツイートの引用RTにあったのですが、例えば

日本人1億人全員に100円ずつ渡す(100×100,000,000)

というのと、

選ばれた100人だけに1億円を渡す(100,000,000×100)

というのは、必要な費用は同じでも実際は全く違うことなわけですが、掛け算の順番をちゃんと理解していればどちらかなのが分かります。

 

足し算でもそうで、9匹の犬がいて、そこに1匹やってきたら全部で何匹ですか?という場合、式は9+1にほかならず、1+9ではないわけです。

式の数字の順番、というのは、何をやっているのかが論理的にきちんと分かっているのかどうかを明確に表すので、とても重要なのです。

順番逆にしても出てくる答えは同じだからOK、ではありません。

 

無理やり逆でもいいと理解しようとすればできなくもないですが、とても不自然なことです。

子供にはしっかりと論理的に四則演算くらいは理解してもらっておかないと、大きくなった時に躓く原因になるんじゃないかと思います。

 

パターン認識で出てきた数字の順にかけてしまう、というような話をしましたが、このツイートに対する反応もパターン認識っぽくて面白いと感じました。

 

つまり、よくTwitterのネタで出てくる

「こんなことで✗を付ける頭の固い学校の先生は駄目だ」

というパターン認識です。

 

Twitterをやっている人の多くは、こういうネタの時に、答えを押し付けるような先生のやり方は駄目だ、子供の自由な阻害する原因だ、という方向に話を持っていきがちです。

もちろん僕が見ても先生がおかしいんじゃないのか?というような話もありますが、今回の掛け算の話のように自分の頭で考えればそうでもないこともたくさんある。

 

文脈を理解せずに掛け算の順番を書いてしまうということと、子供の自由な発想どうのこうの、というのは根本的に違う話で、まさに自由の履き違えでしょう。

「こういうネタはこういう方向で叩けばいいんだ!」と、かなり多くの人はパターン認識で反応しているんだよな、と感じました。

 

「パターン認識から、間違った式を書いてしまっていること」を、「パターン認識で物事を認識してしまっている人」が是とする意見を持つ、というのがとても面白いポイントだなと感じました。

 

こんな話でもよく考えてみると結構いろいろ思いつくものですね。