ロスジェネ勤務医の資産形成ブログ

ロスジェネ世代麻酔科医師のコッカーマリンです。資産形成や日々のことについて感じたことを書き綴ります。

「我々が選挙に行かないからロシアや中国に勝てない」

こんにちは、ロスジェネ勤務医(@losgenedoctor)です。

 

この日曜日、7月10日は参議院選挙です。

今回はコロナに対する今後の政策、円安、インフレ対策、ロシアウクライナ戦争にも絡んだ我が国の安全保障対策、いろいろな政治方針を決めていく必要のある選挙なので、とても重要だと思います。

 

とはいっても、結局自民が勝って、維新・国民民主党が少し票を伸ばして、立憲やらが少し減らす、という大きな流れは大体分かっています。

もう日本では少し選挙って出来レース感が否めないですよね。

そういうどうせ結果変わらないんだから投票するのなんて面倒くさい、って思ってしまうのでしょうか。

 

日本では投票率が低くて困っていますが、それはどの国でも同じようです。

投票率が高い国は、実質的に投票が強制だったり、代理投票が認められていたり、子供の頃から模擬投票がなされていて国民の意識が高いとか、そういうところのようです。

相当の努力をしないと、現代の民主主義国家ではどんどん投票率が下がってしまうということですね。

 

しかし、なぜ放っておいたら投票率が下がるのでしょうか。

僕はなんとなく思うのは、テクノロジーの進化で世界が狭くなり、そしてかえって世界の広さを目の当たりにして、自分の存在が矮小化してみえてしまった結果じゃないかと思うんですよね。

 

つまり、この50年くらいの間を考えても、テレビやネット、移動手段もどんどん便利になって、どこへでも行けるようになりました。遠くにあったものが近くに感じられるようになり、世界が狭く感じられるようになりました。

 

しかし、かえって世界の広さもリアルに感じられるようになってしまった。

いくら遠くに出かけてどこへいっても、建物はたくさんあるし、人もいっぱいいる。ネットで毎日いろんな人やモノや知識、いろいろ新しい情報が入ってきます。

自分の思って感じていることも、所詮いろんな意見のなかの一つに過ぎないんだなぁ、と。

 

そうすると、自分がふだんいる場所や、見ているものが、凄まじく大量に世の中にある事から比べるとごくごく一部に過ぎない、ということがリアルに感じられてしまいます。

昔のように、世界が狭くて、情報も直接知り合いから聞く話、くらいしかなければ、その先にある世界の膨大な情報なんて知らないので、自分の中にある考えをそんなに矮小化して感じることもありません。

 

自分が世界のごく僅かな一部である、としか感じられなければ、自分の一票の価値を感じることなんてできません。

すごくざっくりとした感覚なんですが、すごくこういう理屈はあると思います。

 

ロシアや中国のように、それぞれの人間に自分の価値をそもそも感じさせないようにする国家と、西側諸国のように前提としてそれぞれの人間が自分が価値をもった人間として自立して意見を出してくれる国家で、対立が起きています。

面白いのは、西側諸国が中心となってテクノロジーを進化させて、個人が自分の価値をどんどん矮小化させた結果、投票率が下がり、新しい考えが台頭しづらくなり、国家の力が落ちていくという結果になっているんじゃないかということです。

 

我々が選挙に行く気がしなくなっている事自体が、ロシアや中国になかなか勝てない理由そのものなんじゃないか、という気がしています。