ロスジェネ勤務医の資産形成ブログ

ロスジェネ世代麻酔科医師のコッカーマリンです。資産形成や日々のことについて感じたことを書き綴ります。

オミクロン株に対する対応と、Twitter世論について

こんにちは、ロスジェネ勤務医(@losgenedoctor)です。

 

オミクロン株という新しい変異株が南アフリカで見つかって、最近のコロナ関係のニュースはこのネタばかりですね。

スパイク蛋白のコード部分を中心に、変異が大量にあるらしいですが、ワクチンの効き方とかどうなんでしょうか。

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今の所、明らかに重症化しやすいということはないようですが、

 

 

どちらにせよ、まぁちょっと世間は騒ぎ過ぎな印象はあります。

 

今回岸田政権は、水際対策として外国人の入国禁止を突然発表して、世界を驚かせました。

オミクロンを日本国内に断じて入れないようできるだけの努力をする、という徹底した対応で、いずれすり抜けて入ってくるにしても、感染拡大の初速度を減らすことにより、態勢が整う時間も稼げるだろうということで、日本国内では称賛の声が多いようにみえます。

 

一日本人としてみれば、また「緊急事態宣言」だ、「医療の逼迫」だ、というあの日々を避けられるかも、ということでこの対応は嬉しいのですが、もっと深く考えてみた時に、今回の岸田首相の決断は結構国際社会的には危うい行動だったんじゃないかと思い始めました。

 

 

オミクロン株に関しては、まだ何も分かっていない状況で、パニック的な反応はするなとWHOは警告しています。

確かに、しっかりと新変異株を報告した国が不利益を被るようなら、今後それを隠すような国がでてくるかもしれず、WHOにすると、世界的パンデミックを抑え続けるという視点では困った事態にほかなりません。

www.jiji.com

 

各国はそんなことどうでもよくて、自助努力で、自分の所だけは助かろうとしているわけですが、ヨーロッパとかアメリカはそれが難しい。

日本はある程度できてしまうわけですね、島国だから。しかしそれをやろうとしたら、国際社会から責められる。今回も南アフリカから名指しで非難されていたはずです。

 

それでも独自路線でやります、で突き通していいのでしょうか。

これはいろいろな意味で問題があります。

 

先日も書きましたが、日本にとっても本当の問題は円の通貨価値が今後も保たれるかどうか、そして中国の圧迫であり、これは国の存続事態につながる重要な話です。

尖閣の問題、台湾有事の話が話題に登ることが明らかに増えています。もう待ったなしだと言っていい。

 

わかりやすい軍事的な形でなくても、とにかく中国が本格的に攻め込んできた場合に、日本だけの力で対抗するなんて絶対無理です。

アメリカを中心とした国際社会に助けてもらうしかないのです。

その場合、助けてもらうには、助けてもらうだけの理由が必要です。日本はアジアの国ですし、同胞感は低いでしょう。

 

一つは、日本が占領されたらまずい、というくらい日本の価値があるということ。そういう意味でも、あまり日本の会社の株価が、実際の実力より低いと問題なわけです。

ちなみに、これだけコロナを封じ込められていて、今回もしっかり新変異株を入れないようにがんばっている、その姿を見ても、日本株は全く評価されていません。

「株が評価されていないだけで、日本は評価されているはずだ」「外国の評価なんて気にしなくていい」などど寝ぼけたことを言っていてはいけません。

資本主義の世界では、株価と通貨の価値が国の評価そのものであって、外国の評価を気にしなくていいのはアメリカだけです。

 

あとは、価値観を共有しているということ。これは意外と重要だと思っていて、中国のような国を欧米が嫌うのは、まさに価値観が共有できていないからです。

 

コロナという世界で皆が戦っている敵に対して、日本は自分だけ助かったらいいんです、と宣言してしまったら、世界と価値観を一つにしていない、ということになってしまいます。

日本だけではなくて、どの国も自分だけ助かろうとしていたじゃないか?とも思いますが、コロナが長引いて、世界では意識がだんだん変わってきているのだと思います。

そのへんの微妙な変化を、日本は見誤っているのではないでしょうか。

 

政府だけではなく、普通の国民もちょっと世界から見ると「浮いた」感覚をもっているのかもしれません。というか、国民が「浮い」ているから、こういう政権ができた、ともいえるのでしょう。

 

Twitterをみていてもそれは感じます。僕がフォローしている、高い教育を受けた、いわば日本のエリートともいえる人たち(おそらく医者)も、多くは思考停止で今回の鎖国政策を高く評価していました。

僕も鎖国してもらって、むしろほっとした部分はありましたが、しかしそれ以上に「これってまずいんじゃないのか?」と考えない人の少なさにむしろ心配になりました

 

おそらく↓のようなファクトがあるんだろうと思います。

 

 

日本が内向きになったこの30年の間に、国際感覚をまともに持った、日本にいる普通のエリート層、というのはとても減ってしまったということなんでしょうね。