ロスジェネ勤務医の資産形成ブログ

ロスジェネ世代麻酔科医師のコッカーマリンです。資産形成や日々のことについて感じたことを書き綴ります。

大学病院の外勤が中止になっていること、医療者差別に反対することの矛盾

こんにちは、コッカーマリンです。

 

コロナで医療者の子供が保育園で嫌がられたり、差別のような目にあったり。

病院で働いている、というだけで本人のみならず家族までが社会から迫害されるような事態になっています。

僕も自分の子供がそういう目でみられているかも、という前提でいつも動いています。

 

みんなコロナのような穢れからなるべく離れた位置にいたいです。

病院には体調の悪い人がくるわけで、普通よりはコロナ感染者が集まる率が高い。

そういう人を相手にしている医療者は当然コロナ感染している可能性が高い、と思われてもしょうがないと思うんですよね。

 

これは僕が医療者だから言っていいことです。

一般の人はこれ言えない(まともな人なら)、というか言ってはいかんでしょう。

「老人なんて、はよ死んだらええねん」って、老人が言ったら笑えるけど、みたいなのと同じです。

 

でも思う、感じてしまうのはしょうがない

 

行政とかは「医療者に感謝しよう」とか公的には言っているし、ポリコレ的には「医療者はコロナ感染している可能性高いし避けよう!」なんてのは完全にアウトです。

 

でもほとんどの一般人からしたら、そんなのはキレイゴトですよ。

だって、彼らから見るとコロナ感染者のいる病院って、なんとなくみんながコロナっぽく汚染されたイメージに見えて、そこで働いている人に対しても、頭では避けるような行動をしてはならないと思いつつなんかこの人汚染されているのでは、と思ってしまうのはしょうがないと思うんですよね。

 

大学病院とかで、外勤禁止になってきていますよね。

それこそ、病院が「医療者というのはコロナ感染の広がりを媒介する汚い奴らである」と宣言しているようなものだと思うんですよ。

他の病院からコロナをもらってくるな、そういう意味でしょ?

あるいは自分の病院もコロナ怪しいから、外勤先にコロナ撒いてくるなよ、という意味かもしれません。

 

医療者を差別するな、ということは医療者だからといってコロナ感染の確率が高いわけではないと言っているんだと思うんですけど、いろいろ矛盾していますよね。

 

僕は、むしろ今や医療者こそ警戒して患者の相手をしているし、知識もあるし、医療者が正味で感染のリスクが高い人達だとは思いません。

よく報道されるのは医療者が多い印象がありますが、医療機関で働いているというだけで検査の優先度上がりますし、陽性になったときいちいち病院で働いているというだけでそれも合わせて報道されてしまうからだけと思っています。

 

ただ、そういう「事実」とかデータってあまり大事ではなくて、社会でそういうふうにみられるのはもう諦めるしかないと思っています。

要するに医療者は

・コロナ感染者の相手をしなければならない

・他の人達から「差別」的扱いを受ける

・自分の家族、とりわけ子供が差別にあう可能性がある

・親類、親と日常的に会うことすら躊躇われる

・外勤の無くなった医者は、ほんとうの意味で全く高給取りの職業ではなくなる

という、そういう仕事になっていくと言うことです。

 

非医療者のあなたの友達は、今後もあなたと以前のように接してくれているかもしれませんが、それは彼らがいろいろと乗り越えてくれた結果なわけですよ。

そんなのクソですよね。

 

普通に考えてなり手が減ると思いませんか?

人手不足がさらにすすんで、医療機関が潰れたり畳んだりするケースがどんどん出て、医療崩壊はさらに進行することになります。

 

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なので僕が提案するのは、ともかく医療者になるインセンティブを与えることです。

お金でしょう、分かりやすくて効果も高いのは。

コロナ患者を受け入れている病院は、さらに上乗せ。

そういうことをやらんと駄目だと思います。

 

 

同情するなら金をくれ

アホみたいですけど、それしか僕には思いつきません。

SNSで「#医療者を応援しよう」みたいなハッシュタグが一時的に流行ってもしょうがないんですよ。

長い戦いになるんですから。

 

社会は一生懸命医者や看護師をヒーローに仕立て上げて安い給料を今の仕事をやらせ続けようとするんでしょうけどね。