ロスジェネ勤務医の資産形成ブログ

ロスジェネ世代麻酔科医師のコッカーマリンです。資産形成や日々のことについて感じたことを書き綴ります。

PER15の世界

こんにちは、コッカーマリンです。

 

コロナウィルスで世界中で崩壊している株式相場ですが、特にダウなんてどこまで下がるんでしょうか。日経はもともと割安だったし、感染者増もアメリカほどではないので目下の下値は限られていそうですが。

 

なぜこんなに株価が下がり続けるのか。

当たり前といえば当たり前なんですね。

株価が全体として割安かどうか、いろいろな指標があると思うのですが、PER(株価収益率)は一つ目安にはなると思います。

 

PER(Price Earnings Ratio)について簡単に解説します。

PERは株価をEPSで割ったものです。

EPSとは一株あたりの利益です。

例えばある会社の今季予想純利益が100億円で、発行済株式総数が1億株だとします。

するとEPSは100億÷1億=100円となります。

今のこの会社の株価が2000円だとするとPERは2000÷100=20となるわけです。

 

すごく基本的にはPERは15くらいが普通とされていて、それより高ければ割高、低ければ割安、なんて理解がなされることがあります。

実際はPERだけでは割安か割高かなんてわからなくて、業績が伸びている会社はPERが高いし、低迷している会社はPERが低いところにあるわけです。

 

業績が何年も安定していて上がりも下がりもしない銘柄はPERが15くらいが妥当、10%ずつ伸びている会社はPER20くらいが妥当、20%伸びている会社はPER25くらい、という大体の目安もあります。

業種などによっても違うので全然それだけではないんですが。

 

今どんどん株価が下がっていて、ダウなんかは全銘柄平均のPERが20くらいでここ何年かはきていましたが、今(3/20)は14.91となっています。

 

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PERの怖いのは、PERが20くらいから15に下がって、えらく割安になったなと思っていても実際の利益であるEPSが半減したら15のPERがその瞬間に30に跳ね上がるということなんですね。

つまり例えば先程例に上げた株価2000円でEPS 100円、PER 20の銘柄の株価がコロナショックで1500円に25%下がったとして、割安になったつもりになるとします。

しかし次の期の予想EPSが50円になったら、PERはその時点で30ですごく割高となります。しかもそもそも50%減益ということは適正PERは5-10くらいだと考えられるので最悪適正株価は50×5=250円ということになるわけです。

要は利益が半分になっただけで、株価は1/8になっても不思議ではないわけです。

大きな変動のある場合にPERだけ見ていたら大変な見込み違いをしてしまいます

 

 

実際はコロナの影響が今後10年も続かず今回だけの利益の減少と捉えられれば、そこまで株価は下がらないでしょう。

しかし個別銘柄で売り買いうする場合、そんな銘柄は時折出現します。

 

ダウ全体のEPSが大幅に減少すると考えられるので、PERは実質もっと高いと思われます。

そのあと適正なPERがいくらくらいと捉えられるか分かりませんが、ダウはまだまだ下がると思います。

アメリカ人は株で資産を運用している人が多いので、ダウが15000ドルを切るような事態になったらどうなるのか、考えただけで恐ろしいですね。