ロスジェネ勤務医の資産形成ブログ

ロスジェネ世代麻酔科医師のコッカーマリンです。資産形成や日々のことについて感じたことを書き綴ります。

検査控え厨がピークカット戦略を難しくする

こんにちは、コッカーマリンです。

 

ピークカット戦略という言葉を耳にするようになりました。

もともと電力消費の最大利用量を減らす文脈で使われることが多い言葉だったようです。

 

コロナウィルス感染に関してのピークカット戦略の話は簡単に言うと、

たくさんの国民がコロナウィルス感染をしてしまうことは諦めて、みんなが同時にかかることだけを避ける戦略

ということです。

 

「ピーク」が高くなってしまって、その間医療機関が持ちこたえられなくなったら「医療崩壊」が起きて、十分な治療を受けられない人が増えて、助かる人が助からなくなる、というわけです。

イギリスなんかはこのピークカット戦略をやります、と国が正式に表明したという記事も目にしました。

 

これと逆の戦略は「苛烈な封じ込め戦略」と言えるでしょうか。

とにかく外出禁止令、すべての人が集まる施設を閉鎖、生きるための最低限のモノだけの配給制、みたいなことです。

 

どちらが正しいのでしょうか。

この記事が素晴らしいと思いました。

medium.com

 

ピークカット戦略なんてうまくいかない、という主張です。

 

ピークカット戦略はそもそもうまく医療機関のキャパシティを越えないようにコントロールできる、と前提があります。

 

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ちょろっとした自粛とか、マスクしたりとか、大規模集会はやめましょう、商業施設のトイレでハンドドライヤーの使用禁止くらいしたらピークカット戦略が可能で、「不必要な検査」をしないことで医療機関に患者が殺到することを防げばいける、ということだと思うんですが。

 

この記事をみたらそれは無理だと思いますね。

実際にシュミレーションしてみたら、この下の図みたいにコントロールできないと駄目だ

 

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このツイートにもあるように、苛烈な封じ込めをやろうとしてようやくピークカットができるかどうか、そう思っておいた方がいいのではないでしょうか。

やりすぎはもちろん経済の問題が大きくなり良くないのですが、経済のことを考えてこそのちょっとやりすぎ、というのをリーダーシップをもってやれるかどうか。

それが分かれ道になるような気がします。

 

「封じ込めをしようとして結果的にピークカットになった」、それがむしろベストシナリオな気がします。

だとしたら今の日本の空気は間違った状態にあるように感じます。

 

この「苛烈な封じ込め」はすごく反発が多いと思います。

やりすぎだろというくらいやってちょうどいいとすれば、一般的な理解って得られないと思います。

自分も自分の周りも実際にコロナが出たという話聞かないのに、仕事が減って自分の収入が減ってしまう、みたいな状況。

みんな怒るでしょう。

 

しかし少なくとも危機感のようなものをもっと共有する必要はあるのではないかと思うんですよね。

 

感染者の数が実際には大して増えてないように感じている空気はかなりあると思います。

 なんか他人事、みたいな人が今はやはり多いでしょう。

 

しかし感染爆発が起きたら制御不能になるので、今のうちにできることはやらなければならないと思います。

検査控えろ厨も自粛バカにする厨も、別に制御不能になった時に責任をとるわけではありません。

 

検査控え厨に関してですが、すごく声が大きくて検査を推進するような主張を少しでもするととたんに炎上しそうで怖いです。

検査を控えろではなくて陽性者を自宅でみるようにルールを変えて行くほうが僕はいいと思うのですがどうでしょうか。

 

とにかく封じ込めのためには、検査をたくさんして陽性者をたくさん出して、元気に動き回る感染者を止める。

危機感をもっと高めて、外出の禁止までやる。

ショッピングモールとか、映画館とか、もう論外ですよ。

郵便局なんかも基本閉鎖。

検査陽性と判断された人にもきちんと説明して、家にいてもらって、呼吸苦があれば連絡してもらう。

 

もちろんそんなにうまくいかないかもしれない。

でも国民を信じてこうやるしか手はないと僕は思うんですがどうでしょうか。