こんにちは、ロスジェネ勤務医(@losgenedoctor)です。
何かやらなくてはならない、ちょっと面倒なor慣れていない仕事がある時に、ちょっと先延ばしにしてしまうことってありますよね。
プレゼンの準備をしなければならない、誰かになにかの連絡をしなければならない。
旅行の準備みたいな本来楽しいことであっても、つい先延ばしにしてまうことがあります。
先延ばしにしてもしなければならないことが消滅するわけではないので、(◯◯をやらなければならない...)(◯◯をまだやっていない...)をいつも心のどこかで抱えることになって、それだけで精神をちょっと消耗してしまいます。
それって完全に無駄な消耗で、「タスクリスト」みたいなのをスマホのメモアプリに箇条書することすら結構無駄だったりして、すぐその場でやってしまえば気持ちよかったりします。
「今やらない/できない理由があること以外は、"今"やるべき」
というやつです。
他にも先延ばしのデメリットには、先延ばしにすることでタスクにかける時間が減ってしまってアウトプットのレベルが下がってしまうことや、いつも仕事が遅くて周りからの信頼をなくし、大事な仕事を任せてもらえなくなる、などもあります。
実は先延ばしの癖って、PCN症候群といって研究対象にもなっているある意味"疾患"らしいんですよね。
Googleで「先延ばし症候群」って検索したらいろいろ出てくる。
いろいろとタイプに分かれるみたいで、現実逃避タイプ、心配性タイプ、完璧主義タイプなどがあるそうです。
でも、実は僕も重度のPCN症候群で、昔から困っています。
めんどくさがりで先延ばしにしてしまうことはもちろんなんですが、特に自分的にまずいなと思うのがこの「完璧主義」タイプの面もあるってことなんですよね。
抄読会の資料を作るみたいな場合に、その話のバックグラウンドを相当掘り下げて理解しないと駄目だろうと思ってしまいます。
そしてそれをやるにはこれだけの長い時間と手間がかかりそうだ、と思う。
「そんなにたくさんやらないといけないのか...めんどくさそうだな...やりたくないな...→先延ばし」こんな感じです。
ちょっと極端ですが、分かりやすく自己分析するとこんな感じのパターンがよく現れているような気がします。
ある程度テキトーでいいんなら、すぐとりかかってすぐやっちゃえそうなタスクだったりするんですよね。
でも中途半端に「完璧主義」だから、それに縛られて結局なにも取り掛かることができない、みたいな。
「完璧主義なんだったら完璧に全部やればいいじゃないか」って自分でも突っ込んでしまうんですが、そんなに真面目で優秀ではないんですよね、残念ながら...。
よくビジネスの格言みたいなので、「100%の仕事を時間かけてやるなら、70%の仕事を今すぐやれ」って聞きますが、それって本当にそうだと思うんですよね。
メールの返事とかでも、すごく遅い人と早い人がいます。適当でもいいから、あとからまずかったかな...って思う返事を書いてもいいから、とにかくメールは早く返すべきだ。
なんてことを思ったりします。
変な完璧主義になってしまった原因って、自分の受験勉強時代にあるんじゃないかって思うんですよね。
大学受験の時って、高校までで習う受験科目については100%全部分かっていた感覚があります。もちろん全教科100点とれるわけじゃないけど、間違った部分も解説を読んだらすぐ100%理解できる、そんなところがありました。
しかし、社会人になって医者をやっていると、自分の専門分野以外のことはどんどん忘れてしまうし、自分の専門の麻酔のことであっても、やったり、見たことのないことはどんどん分からなくなっていきます。
ましてや医学以外の話なんて、ちゃんと本を読んだって、結局はあやふやな知識までしか到達できません。
なのではじめから自分の守備範囲以外の情報を避けたくなる心理がでてきます。
つまり世の中の知識の海に放り出されて、今までの受験勉強の狭いところにいた時の感覚対応しようとすると、あまりの膨大な情報量に思考停止してしまうのです。
どうせ全部分かんないんだから、全く接したくないんだ、ってなってしまう。
でも、テキトーでもいいから何でも広く情報を得ていくほうがきっと良い。
なので、ほとんどの情報についてテキトーに理解していくしかないのです。テキトーのレベルは人によってまちまちだとは思いますが。
とはいっても、先延ばしグセというのを排除するのって簡単ではありません。
人間は怠惰な生き物ですからね。
全部やんなくていいから、ちょっとだけやり始めて終わっておくと、次に仕事に取り掛かりやすいとか、いろいろ先延ばし症候群をコントロールする仕組みというのは提唱されているようですけど。
オヴシアンキーナー効果
— ロスジェネ勤務医 (@losgenedoctor) July 15, 2023
未完成で中断した作業をやりたくなってしまう効果
ツァイガルニク効果
未完で中断したことは完成したものよりよく覚えている現象
この2つをうまく取り入れる勉強法、知らず知らず自分でやっていた気がする
どちらにしても、「先延ばし症候群」というものが一つの研究対象になるくらいの人間の心理現象であるということを知っておくだけでもいいことはありそうです。