こんにちは、ロスジェネ勤務医(@losgenedoctor)です。
テレビを見ていたら小島奈津子さんの出ているインプラントのCMが流れていました。
インプラントのCMは元女性アナウンサーの人が最適なんでしょうね。
インプラント入れるんだからある程度高齢の人で、医療的なことをするんだから信用が一番。
アナウンサー、というのは高齢の人にしたら賢くて、ちゃんとしていて、信用ができるイメージがある。
その中でも大きなスキャンダルのようなイメージのない人、ということで小島奈津子さんは適任だったんでしょう。
実際のアナウンサーがどんな人なのか?ということはどうでも良くて、イメージが大切です。
実際は↓このツイートのようなものなのかもしれませんが、
女子アナに清純性を期待してる弱者男性や童貞っていつまでもおるし、彼氏発覚したりすると裏切られただのビッチだの喚くから、この際正直に話したるわ。…
— ゆな先生 (@JapanTank) July 6, 2023
「多くのその世代の人からどう思われているか?」というのが重要なわけです。
彼らが若い頃に持っていた「ある職業に対するイメージ」って、多分そのまま存続して、固定化して、もう変わることは無い。
逆に今のユーチューバーみたいな人たちに対しての「なんか変な信用できない人たち」という感覚も変わることはないんでしょう。
今のSNSを見ている自分と同年代の人たちも30年後はみんな高齢者層に突入していきます。
つまり今の僕らがみているSNSでのある集団に対するイメージというのは、見続けているうちに固定化して、そしてきっと30年後に固定観念として定着するんだと思います。
いま時点では、世間一般として医者というのは偉くて尊敬すべき職業だ、というのがおそらくパブリック・イメージになっていると思います。
そう思っている高齢者層の影響も大きいし、テレビに出てくる医者はみんなちゃんとしていそうです。
しかし、今や情報はSNS経由が多く、例えばある職種のイメージというのは、「SNSの中でのその職種の人たちのイメージ」に多分に影響を受けています。
僕の目から見て、今の医者のイメージはSNSでは決して良くはありません。
それは言い過ぎだろう?と思う人はいるかもれませんが、僕はそんなことはないと思います。
コロナでのいろんな問題もありました。
特に最近思うのは、医者同士のツイッターでの罵り合いがまだ続いていることや、自由診療系の医者をよく見かけることです。
一方ではエアリプで誰か他の医者のことを「馬鹿な奴らww」と書き込み、一方ではお金のことばかり書き込んでいる人がいる。
ツイッターのアルゴリズムのせいで、単に僕のタイムラインにでてくるのがそういったものが多いだけかもしれませんが、それにしても医者のイメージを悪くするような内容が多すぎるような気がします。
普通のことを普通に書き込んでいるだけの人もいますが、「医者的」な真面目なことを書く人ばかりではありません。
普通だったらいいじゃないか?と思う人もいるかもしれませんが、「医者」のイメージを保つためには多分それじゃいけないんですよね。
本当の姿を知られてしまってはいけない、というか。
しかもなぜか(僕もそうですが)医者でツイッターやらやる人は、やたらと職業を全面に出します。
そりゃそうです、「医者です」と書くだけですごくツイートをみてもらえる。
何者でもない「ただの人」で、ツイート力だけでインプレッションを稼げる人は相当に少ない。
「医クラ」は大いに属性を利用しているわけです。
医者みんなが「30年後の医者のパブリックイメージ」に気をつけて書き込むわけではない。
それを大量の他の職種の人たちがみて、医者ってこういう人達なんだというイメージをだんだんと形成していく。
そして、30年後医者は今ほど尊敬される職業ではなくなっているんだろうな、という予感はします。
我々は小島奈津子にはなれない、ということです。