ロスジェネ勤務医の資産形成ブログ

ロスジェネ世代麻酔科医師のコッカーマリンです。資産形成や日々のことについて感じたことを書き綴ります。

自分の子供を医者にしたいか問題

こんにちは、ロスジェネ勤務医(@losgenedoctor)です。

 

年収960万円以下の人への給付金の不支給や、医者の給料を減らしてその分介護職や看護職へ回す、という話題がネット界隈で最近盛り上がっています。

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医者の自分としては、まぁ悪い方の話なので、国が困っていてしょうがないという面はあるにせよ、政府に対してちょっとふざけんなよ、という気持ちは正直あります。

 

日本の医者の給料水準が今後だんだん下がっていくことはほぼ確定でしょう。正味の生産性ではなく、資格という壁に守られているだけなので、国が貧しくなればその分我々に回ってくるお金が減るというのは、当たり前といえば当たり前です。

日本という国が好きとか嫌いとかに関係なく、医者の殆どは国と運命をともにすることになっているんですね。

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実際に医者という仕事の見通しが悪くなり、どうも景気の悪そうな業界だということになると、若い優秀な日本人の医者は海外に逃げていくことになるのでしょうか。

 

 

日本で医者をするのは、ただの普通のサラリーマン(に毛が生えた程度)みたいな感じになる未来は、そのうち来そうです。

 

ロスジェネ世代の僕からすると、日本でなく海外に出て医者をしてどんどんいろんなことをやっていく、みたいな人生のパターンはあまり身近ではありませんでした。

同級生でも1人か2人は海外に行った人がいる程度です。

つまり僕世代の、「日本で医者をするしかない人」がまだまだたくさんいて、上が大量につっかえているわけですね。そういう人たち(僕もですが)は、プライドだけは高く、右肩下がりの世界で必死にしがみつくはずです。

若くて優秀な人は、きっとそういうのをうっとおしがって、海外へ行ってしまうでしょうね。

 

僕にもまだ小さいですが、子供がいます。医者同士でも「自分の子供を医者にしたいか?」という話題がでることがあります。

 

医者は社会的地位も高いし、収入も多いしということで、医者の奥さんで子供を医者にしたがる人結構多いです。

しかし医者本人は優秀な人ほどそうは考えない人が多い印象があります。

僕も、(優秀ではないですが)自分の子供に医者になってほしいとは全く思いません。

 

今回の件で、そういうふうに考える人はさらに増えたのではないでしょうか。そもそも、デバイスの進化などにより、昔より医者の仕事は誰がやっても安全になり、つまり逆に言うとセクシーな仕事ではなくなりました。

本当に仕事として面白い、という面が減りつつあるんですね。

 

自分の子供には、そんな未来の限られた、つまらない仕事なんてしてほしくないと思うのが親というものです。しかも国と国民から、既得権益層と思われて、どんどん経済的にも削られていく職業です。

自分が医者として育った歴史の中ではまだ面白い面がありましたが、そう感じられる最後の世代なのかなぁという気がしています。

 

三体

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