ロスジェネ勤務医の資産形成ブログ

ロスジェネ世代麻酔科医師のコッカーマリンです。資産形成や日々のことについて感じたことを書き綴ります。

その職業のパブリックイメージ

こんにちは、ロスジェネ勤務医(@losgenedoctor)です。

 

「パブリックイメージ」という言葉があります。

ChatGPTによると、

「パブリックイメージ」とは、一般的には、ある職業や企業に対する社会的な評価やイメージのことを指します。例えば、医師や看護師などの医療従事者は、社会的に高い評価を受けることが多いため、その職業に対するパブリックイメージも高いと言えます。

 

医者という職業のパブリックイメージはどうですか?と聞くと、以下のように返ってきました。

医者のパブリックイメージについては、一般的には、高いとされることが多いです。ただし、最近では、医療ミスや医療過誤などの問題が報じられることもあり、そのイメージが揺らぐこともあるようです。

医師として求められる基本的な資質と能力については、厚生労働省が公表しています。医師は、豊かな人間性と生命の尊厳についての深い認識を有し、人の命と健康を守る医師としての職責を自覚することが求められます。

 

医者という職業は、今でもパブリックイメージが良くて、みんなが尊敬する仕事、良いイメージがあるということになっているようです。

 

確かに、今でも知らない人に自分は医者である、というと、「凄いですね」みたいに言われることが多いです。

表面上はまだみんながなりたい良い職業とされていて、収入だって多い。

 

しかし、そういう表面にあられていないところで、目には見えないレベルで、しかし確実に医者という職業のパブリックイメージは悪化していっていると思うのです。

 

かつて「日本は優秀な官僚でもっている」と思われて、東大の文系の人はみんな官僚になりたがりました。官僚は優秀であり、日本が素晴らしい国として発展するのに大きな役割を果たしていると思われていたわけです。

 

昔も官僚は公務員ですから、給料は良くなかったわけですが、それでも国民のほとんどが官僚というものによいパブリックイメージを持っており、その期待に応えるようと官僚もがんばり、ある意味美しい関係がそこにはありました。

だから安い給料でもがんばれた。

 

しかし、今や東大の優秀層は官僚になんてなろうとしないそうです。

いろんな理由があるでしょうが、いちばん重要なのは、官僚のパブリックイメージが悪くなったからじゃないかと僕は思います。

 

天下り問題や、官僚の関わる利権や汚職などばかりが報じられてイメージは悪くなり続け、基本縁の下の力持ちですから、いいことは報じられにくい。

国が傾いてきて、国民も「官僚が悪いからだ」「あいつらはズルをしている」みたいに思うことが増えていくる。

公務員ですから、「そうじゃないんだよ」と官僚側から声をあげることも難しい。

 

組織の閉鎖性や、給与水準の低さ、ワークライフバランスの悪さなどの問題は解消されていないので、なぜ尊敬もされず、人に羨ましがられるわけでもない仕事をやらなくちゃいけないんだ、というわけです。

 

弁護士の友人と話をしていると、あの業界でもそういったことがあるみたいです。

司法修習生度が改革され、弁護士に以前よりなりやすくなった結果、一人当たりの仕事がなくなって、一部の弁護士事務所がいわゆる「商売に走った」ようなビジネスをやるようになった。

一般国民というのはそういうことに意外と敏感なので、その友人も「以前より自分の仕事に誇りが持てなくなった気がする」みたいなことを言っていました。

医者も、いよいよイメージが悪くなってくる番だな、と感じています。

それのきっかけの一つが、医療が活躍してむしろヒーローになれるはずだった「コロナ」だったのは、意外といえば意外でした。

 

コロナで医療側が国民に自粛を要求し、自分たちは医療インフラを守るという名目で補助金を要求し、SNSで人気の医クラインフルエンサーたちが一般国民を否定するような、馬鹿にするようなことを書き込む。

 

しみったれた、先行きの暗そうな一般医療に進む医者が減り、美容医療に参入する医者が増え、たびたびSNSでもそういう話題を目にする。

そういったことは、多分我々が思っている以上に、医者のパブリックイメージを悪くしていると思われます。

 

医者の中にもイマイチの医者がいる一方で、素晴らしい人格者の尊敬できる医者もいるんだろう、と国民の側も分かっています。

しかし、パブリックイメージとはそういうことじゃなくて、何となく国民のなかに造成されてるイメージで、一旦それが悪くなると良くするのはとても難しい。

 

きっとイメージの悪くなった業界に進む優秀な人は減っていくでしょう。

直近の希望進路先として医学部人気がやや陰りを見せ始めているのはその影響かもしれませんね。

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