ロスジェネ勤務医の資産形成ブログ

ロスジェネ世代麻酔科医師のコッカーマリンです。資産形成や日々のことについて感じたことを書き綴ります。

イーロン・マスクのツイッター買収劇

こんにちは、ロスジェネ勤務医(@losgenedoctor)です。

 

イーロン・マスクがツイッターを買収して、それに関するニュースがネットを賑わせています。

www3.nhk.or.jp

 

イーロン・マスク氏はどんどんツイッターの社員をレイオフ(クビ)にしていく方針のようです。

方針というか、すでに解雇になった人もたくさんいるようです。

 

forbesjapan.com

 

どっちかというと、日本のネットの受け止め方はイーロン・マスクに対して好意的で、

「ツイッターのタイムラインに左翼っぽいツイートが流れてこなくなった」

「ツイッターの社員ってほとんど仕事らしい仕事やってなかったんじゃないのか?」

「人力で偏向的なニュースをおすすめしてくるようなことしかしてなかったんなら、クビにして当然」

みたいな意見が多いように見えます。

 

harumi.land

 

 

しかし、米国ではかなり批判の声も大きいようで、

“マスクが実権を握って以降、ネット上での差別や中傷の拡大が顕著となっている”

という声もあるようです。

 

www.newsweekjapan.jp

 

なぜイーロン・マスクがツイッターを買収したのか?という話になると、日本のネットユーザーは

ツイッターの社員が左翼的な意見を持っていて言論の自由が損なわれている。

イーロン・マスクは自由主義者なので、それが許せなかったんだ

 

みたいなことを言う人がいますが、結局はこういったことのようです。↓

 

 

ツイッターの影響力はすごくて、イーロン・マスクも完全にツイ廃といえます。

仮想通貨なんかが流行っていた時、自分のツイートで価格操作して儲けたりしてもいますし、そのポテンシャルを大きく評価していたのでしょう。

それにしては、メタなどど比べて時価総額は小さく、自分ならもっと儲けられる会社にできる、と思ったのだと思います。

 

あと、ユーザーとしてみていて、スパムや誹謗中傷ツイートを問題視していたのでしょう。それを自分が一気に変えてやろう、と思った。

単純にそういうことなんだろうと思います。

 

ツイッターは上場企業なのですから、イーロン・マスクのような物言う株主に今回のようなことをやられるのは全く仕方のないことだとは思います。

 

しかし、イーロン・マスクによって自分たちにとってもっと良いプラットフォームに変わるはずだ、と思うのはNaiveすぎると思います。

 

 

ネットユーザーのちょっと単純すぎる反応をみていて、やはり大衆というのはどこまでいっても大衆なんだな、と思ってしまいました。

自分たちにとって良いツイッターではなくて、イーロン・マスクにとっての良いツイッターになるだけの話なのに。

 

 

買ってしまったあとはやりたい放題で、やはり「有料化」の話まででてきました。

すぐにはやらないでしょうが、いずれ「無料ユーザーがつぶやけるのは月100ツイートまで」みたいな形にしていくと予測します。

 

gigazine.net

 

有料化したとしても、イーロン・マスクは、これで良いツイッターができるのだ、と思っているのでしょう。

 

確かにツイッターは無料でいくらでも作れるメールアドレスで、無料でいくつでもアカウントが作れるので、有象無象のアカウントがあります。

捨て垢で誹謗中傷したり、なりすまし、botやスパム、そんなので溢れています。

治安を保つ意味で、こういうのは排除していかなくてはならない。

 

全ユーザーが、アカウント作成で電話番号が必要であるとか、つぶやくのは有料です、とかやったら、たしかにそういうゴミのような文字はタイムラインから排除できそうです。

 

 

ただ、スパムも誹謗中傷も消えて無くなって、有料でもわざわざつぶやくのは身元をツイッター社に明かしている「正しいアカウント」のみ、となった時、これまで無料で匿名だからやってみようかな、という軽いノリでやっていた人たちはどうなるのか。

 

僕は、イーロン・マスクにとってはそういうユーザーも要するにスパム程度の存在だということだと思うんですよね。

殆どの人間は、何か自由に喋らせたとしても有名な人の意見に同調するしか能がない、かわいい猫の写真にいいねを押すくらいしかやらない

極端にいうと、そういうのは全部無駄である、と彼は考えているのではないでしょうか。

 

それ自体は全く僕も同じ意見です。

イーロン・マスクのツイートなんてみても、冗談めかして書いているけど、全部何か相当深い意味があったりします。

誰かのツイートやニュースなどに対して、いつもきちんとした「意見」を書く人がいます。

しかし、ほとんどの人は「意見」ではなく、単なる「反応」しかしていない。

そこには言論の場でなく、単に○○というアカウントがこのツイートを読んだ、くらいの意味しか無く、それは別にユーザーにつぶやかせなくたってプラットフォーム側は把握できる。

そのツイートを保存するサーバ代だけ「無駄」ということになる。

 

実はイーロン・マスクのような超人にとっては、ほとんどの人間は「不要な人間」なのです。

自分ひとりが頭を持っていて、意見をもっていれば、他の大半の人間の頭からでてくる意見などには全く意味がない。

彼のビジネスをみていると、それがある意味実際に正しい、ということがよく分かります。

 

実は人間の間のそういう格差というものは、どんどん広がっている。

 

車でも、昔は大量の部品をちゃんと集めてきて手作業で組み立てていく人間が必要だった。いくら単純作業だったとしてもです。

しかし、それが更に生産性があがって、電気自動車になったりしてくると、もっと人が要らなくなってくる。

これまではその余った人材が他にできる仕事が生まれましたが、それもどんどん無くなってきています。

 

この世界の未来は、きっと「不要な人間」というのが大量に生まれる社会です。

いつまでも新しい産業が生まれ続ける、というのは幻想に過ぎない。

こういう時代に彼のような明らかな「独裁者」が、若者の反対も受けず、むしろ拍手喝采され受け入れられている現状にとても気持ち悪さを僕は感じます。