ロスジェネ勤務医の資産形成ブログ

ロスジェネ世代麻酔科医師のコッカーマリンです。資産形成や日々のことについて感じたことを書き綴ります。

もし自分が今コロナ最前線に立つとしたら、どんなパターンが考えられるか

こんにちは、コッカーマリン(@losgenedocor)です。

 

こんなニュースや、

mainichi.jp

こんなニュースもありました。

 

www.bbc.com

 

医療従事者に感謝を、という声がよく叫ばれています。

あと生活インフラに携わる人(スーパーの店員とかゴミ収集人とか)にも感謝しないといけない、みたいな。

 

一般の人にとってみらたそれくらいしかできないし、こちらとしてもありがたいんですが、僕はひねくれているのでいろいろと考えてしまわざるを得ないんですよね。

 

 

 そんなに人って、赤の他人のことを思いやれるもんですかね。

いや、ポリコレ的にはそれでいいし、本当にそう思える人もおられると思いますけど。

それくらいしかできないし、、ってのもあると思います。

 

偽善とまではいきませんが、僕は自分が心の清い人間ではないので、それこそスーパーの店員さんに心からの感謝をしているかと言われたら、。。。と考え込んでしまいます。

むしろ医療者コロナに汚染されてそう近づくなあっちいけ、っていう声の方が正直な気もします。

 

例えば街のスーパーの店員への支給するので、来年からあなたの所得税率アップしますね、って言われたら全然喜びませんよ。

「まぁいいんですけど、それだったら○○を削減したらいいんじゃないですかね!」とらややこしいことを感じ始めるに決まっています。

 

こういうのって、もっとドライにやったほうがうまくいくと思うんですよ。

発熱外来診たら特別ボーナスいくらとか、コロナの重症診たら一日いくらとか、そっちの方がわかりやすいですよ。

長期間こんな状態続くんですから、モチベーションだけで維持しようとすると感謝する方もされる方もいろいろ長続きしないと思います。

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僕は今コロナ最前線にいるわけではないんですが、もし最前線に今立つとしたらどんなパターンが考えられるかな、と考えたりします。

 

1.「カネがもらえる」

これは今も書いたような話ですね。わかりやすい。

個人的には、今なら大体コロナを日常的に診て、年収が1000万円増えるならやってもいいかな、という感じですかね。

こんなことブログに書いていいんだろうか、とちょっと思いますが。。

 

2.「たくさん経験を積むことができる」

世界中でコロナコロナ、もうこの世で起きることのほとんどはコロナにからむ話じゃないかというほどです。

とくに医療の世界では新しく出る論文もコロナの話ばかりです。

ということはコロナをちゃんと診ることができて、論文とかも(別にしょぼくてもいいんですよ)書いたら、すごく偉くなれると思うんですよね。

○○センターでコロナを診て、それの論文もいくつか書いている先生

みたいなのになってしまえば、アフターコロナの世界でも問題なく医者として生きていける気がしませんか?医者仲間同士でもドヤれますし(笑)。

お金が貰えなくても十分リターンがあるわけですから、こういう動機でやる人がいてもいいと思います。

 

3.「やらないとクビになるからやらざるを得ない」

これは一転してすごく消極的な感じがしますが、今診させられている先生でこういう人は多いんじゃないかと思うんですよ。

コロナ診ないとクビになるという分かりやすい話じゃなくても、同僚のあいつもこいつもやるって言ってたら自分だけ診ないって言えない、みたいなのもあるんじゃないでしょうか。同調圧力。

ただ人間って面白くて、望まずさせられたことでも、やっているうちに「自分は使命感でやっているんだ」と脳内で意識を無意識に変換する性質があるので、そんな感じでやっている先生もかなりいると思われます。

むしろイヤイヤやってたら、ずっとはやれないんじゃないでしょうか。

偽りの使命感でも、ちゃんと診てるんならそれはそれでOKだと思います。

 

4.「医者だから、という使命感」

こんな僕でもふと、自分の命に与えられた使命、みたいなのをナイーブに考えることはあるんですよ。

医者だから、病気で困っている人を診る

という単純な命題に落とし込んで考えると美しいし分かりやすいです。

そんな美しい使命感の中で生きたいという思いもあるんですよ。

まぁ実際には上の「3」→「4」に自分の脳内を変換させているだけでしょうけど(僕の場合)。

 

5.「子供に誇りを持って接したい」

 これは子供を持つ親にすると、意外と重要なポイントだと思うんですよね。

自分だけの損得とかで考えるのをやめて、なんというか次の世代に見せる背中、的な観点で物事を考えると全然違ってきたりします。

「個体」よりも「種」を重視する考え方になるというか。

 もっと言うと、

「父ちゃん、あのコロナのときに頑張ってたくさん人助けたんだぞ!」って言いたいじゃないですか。

「父ちゃん、医療者を使い捨てにしようとする世の中の仕組みに負けず、同調圧力にも負けず、コロナ絶対診なかったんだぞ!」

っていうよりもね。

 

今の所コロナの重症を診るような事態にはなりそうにないですが、今後そうなったときに自分の気持ちが上のうちどれなのかをしっかりと認識しておくようにしようと思います。

べつに「3」でもいいと思うんですよね、自分がそうとわかっていれば。

一番良くないのは「3」なのに「4」と自分で思い込もうとする感じでしょうか。

「4」じゃないと「5」にもならない気がするし、それぞれの選択肢に「1」がついてくるかもしれませんね。

自分はもう偉くなりそうな感じはしないので、「2」は無さそうですが、雇用が不安になったら「2」選ぶかもしれませんね。医者でも未来はやはり怖いですよ。

 

5月はどんどん感染が収まっていくの確定っぽいですが、緊急事態宣言終了したらどうなるんでしょう。

むしろそのあとの病院の経営のピンチの話からほとんどの医者は自分の置かれた状況を実感し始めそうですね。