ロスジェネ勤務医の資産形成ブログ

ロスジェネ世代麻酔科医師のコッカーマリンです。資産形成や日々のことについて感じたことを書き綴ります。

コロナ疎開する人を責める気になれない

こんにちは、コッカーマリンです。

 

 結構いるみたいなんですよね、「コロナ疎開」。

田舎に実家がある人とか。

東京とか大阪が緊急事態宣言するとかいう話もあるし、どんどん感染が広がっている感じもあるので、人のあまりいない田舎にしばらく引っ込んどきたいという気持ちは分かります。

 

しかし自分がウィルスを持っていた場合、田舎で感染を広げてしまうかもしれず、医療資源も十分ではないので、疎開した人のせいでその地域に大きなダメージが与えられるかもしれません。

 

マクロでみたらやっぱ駄目ですよね。

自分だけ助かろうと周りに迷惑をかける。駄目に決まっています。

しか、ミクロでみたらそれが最適解かもしれないんですよね。

だって自分がコロナ陽性で、いま大丈夫で、田舎に疎開してから発症して重症化したらまずいちばん初めに自分は治療してもらえるし。

 今コロナに感染していなかったら、新たに感染するリスクは人の少ない場所に行ったほうが低いのは当たり前ですしね。

 

それぞれが市民として立場に応じてリスクを負って、全体として最適化する。

社会にとってはそれが良い。

しかしそれぞれが自由に行動できる以上、自分だけ助かろうとする個体がいるのは防げない。

 

これって何にでも言えますよね。

医局に属して疲弊している医者が多くて、ドロッポしてウハウハの医者がいて、まぁおんなじような話ですよ。

それを言い始めたらコロナの治療に当たるかどうか、という選択を勤務医が突きつけられた時に、日本のためには頑張ってやるべきでしょうけど、自らの安全のためにはのらりくらりとかわし続けるのが一番いいわけで。

まぁ逃げ切れる人が思ったより少なそうですけど。

 

その業界から遠い人ほど全体としての最適解を求めますよね。

田舎に疎開できない人は、疎開している人を責めるだろうし。

一般人は、医療業界の人間に自分たちの盾になって死んでくれって思ってますしね。 

 

 自分の使命感、というのももちろんありますが、どこまでやるのかしっかりと考えざるを得ません。

命かかってますし、自分が頑張ることで社会のアウトカムを少し良くしたとしても、少なくとも長期的には自分の幸せにはほとんど寄与しませんからね。

 

というわけでコロナ疎開するする人を僕はあまり責める気にはなれませんね。