こんにちは、コッカーマリンです。
コロナウイルス騒動でマスク不足というのがずっと問題になっています。
気持ち悪いくらいみんなマスクしてますもんね。
もうマスク売ってないから手作りマスクみたいなの使う人も出てきて。
ただ以前からマスクっていろいろあるけど、それぞれどう違いがあるのかよく分かってなかったんですよね。
いろいろネットで分かる範囲ですが調べてみて少し学びました。
まずはマスクでブロックしたい粒子のサイズ。
花粉(20μm)
水分を含んだウイルス(飛沫)(5μm以上)
飛沫核(0.3〜5μm) *乾燥して小さくなった飛沫
細菌(1μm)
結核菌(0.5μm)
コロナウイルス(0.15μm)
インフルエンザウイルス(0.1μm)
コロナウイルスは「飛沫感染」なので、咳したり話した時に口から飛ぶ「飛沫」(水などに含まれたウィルス)が他人の粘膜に取り憑いて感染します。
ウイルスによっては「飛沫」の水分が乾いてサイズが小さくなり、軽くなって浮遊し、それでも病原体として働くもの(飛沫核)があります。それを吸い込むと「空気感染」になるのですが、結核、麻しん、水痘、ノロウイルスくらいでコロナウイルスは空気感染を起こしません。
ちなみにエアロゾルという言葉がありますが、これはやや定義がまだ難しい言葉のようです。飛沫と飛沫核の間のもの、くらいに思っておけばいいと思います。
コロナウイルス実際の感染ですが、水を含んだある程度大きいサイズのウィルス飛沫が、感染者の口などから飛び出して直接粘膜にはいる、または扉のノブなどにへばりついた飛沫を触ってその手で目をこすったりして感染する、などの経路が考えられます。
次にマスクの種類です。
市販マスク
医療用マスク
- サージカルマスク
工業用マスク
- N95
病院で使われているマスクは一般的にサージカルマスクと呼ばれています。
特に基準は日本では定められていないようですが、下に書いたいろいろなフィルター性能を示す試験があり、箱にBFE>98%、VFE>98%とか書かれてあることが多いです。
アメリカではBFE>95%でないとサージカルマスクと呼んではいけないそうです。
N95はもっと細かい目のフィルターで、 0.3μm以上の粒子なら95%以上捕集できるというマスクです。
フィルター性能試験
BFE(Bacterial Filtration Efficiency)
-
3μmのブドウ球菌の捕集率
VFE(Viral Filtration Efficiency)
-
1.7μmのバクテリオファージの捕集率
PFE(Particle Filtration Efficiency )
- 0.1μm のポリスチレンラテックス粒子の捕集率
サージカルマスクは少なくともBFE95%以上で、3μm以上の大きさの粒子を捕捉するものなので、理屈の上ではコロナウイルス飛沫はある程度ブロックできることになります。
ちなみにPFEの試験とN95の試験がどう違うのか、よく分かりませんでした。
そもそもの目的と、試験粒子と試験そのもののやり方が違うんだろうな、とは思いましたが。詳しい人教えて下さい。
ただアマゾンで市販マスクの商品ページの記載をみると「PFE 99%カットフィルター」って書かれていたりするので、N95より目の細かい普通の市販のマスクがあるということになり、そりゃおかしいよなとは思います。
「サージカルマスクでコロナウイルス飛沫がブロックできる」と書きましたが、これはマスクのフィルター性能だけの話なので、マスクを実際にしてどれくらいウィルスの侵入を防げるかは別です。
N95みたいな形ではないので横からいくらでも入ってきますので。
そもそも実際には目の前からマスクをしていないコロナの人から飛沫が飛んできて、ある程度量の多いウィルスが直接自分の粘膜に取り付くというのは可能性は低いようです。
飛沫は重いので、すぐ下に落ちてしまうからだそうです。
なので、「ウィルスを吸い込む」のを防ぐためにマスクをしているつもりなら、それはあんまり意味がないことだそうです。わりと世界中の公的な機関から何度も注意が出されていますね。
一方ウィルスを実際に咳で出している人がサージカルマスクをして自分のマスクの内側にウイルスと閉じ込めておくことは意味がある。
これが「咳をしている人だけがマスクをしていれば良い」という話の根拠です。
N95マスクはウィルス飛沫が入り込むのをかなりブロックできますので、感染者の近くで直接吸い込む可能性のある医療従事者がつけると、ウィルスを防げる可能性はあります。
N95として使われているマスクは顔にしっかりとフィットしていることも基本的に担保されているはずなので、横からの侵入も原理的には少ないはずです。
手作りマスクが意味あるのかどうか、よく分かりません。
市販マスク自体が結構いい加減なものみたいだし、自分に侵入を防ぐという意味では横から入ってくる以上サージカルマスクだっていい加減なもんです。
マスクは実際的にはほとんど「気持ち」みたいなもんです。なんとなく安心、みたいな。
あとマスクしてないとちょっと咳払いみたいなのも憚られる空気あったりしますよね。
そういう意味では「マスク的なものをつけている」というのが社会的には大事なので、手作りマスクで全然問題ないということです。
ちなみに医療従事者は不顕性感染している可能性があるので、一応サージカルマスクくらいはつけておく方がいいと言われています。
とにかく閉鎖空間と接触感染が危ないようなので、
閉鎖空間、換気の悪い場所を避ける。
(自分がイヤなら勇気を持ってカンファをサボる。医局の言うことより厚生省様に従うのです。)
人と向かい合って話さない。自分の手はいつも不潔なものと思っておく。
手で顔を触らない。なにか触ったらアルコールジェルで手を消毒。
できる機会があればうがい。
喉の乾燥を防ぐ。
ともかく心がけでだいぶ違うと思います。
「どうせみんなかかるし〜」みたいなアホなことを言ってはいけません。
「コロナみんなかかるよどうせ〜」とか軽くほざいてる人(医者に多い)いるけど日本人全員がかかったら致死率1%で100万人死ぬんですよ。
— ロスジェネ勤務医 (@losgenedoctor) March 6, 2020
それってどういうことかわかっているんだろうか?
医者は日本の公衆衛生の向上を託された専門家なんですからね。
感染症の専門家じゃないし、なんてしょうもないことを思わないようにしてください。