ロスジェネ勤務医の資産形成ブログ

ロスジェネ世代麻酔科医師のコッカーマリンです。資産形成や日々のことについて感じたことを書き綴ります。

「考え方の遺伝」 ZOZO前澤氏の記事を読んで

おはようございます、コッカーマリンです。

 

けさダラダラとネットの記事を見ていたらこんなのが目に入りました。

nikkan-spa.jp

実際に記事にでてくる「おじさん」が本当に存在するのかどうかは分かりませんが、この記事ヤフートピックスにも転載されててそのコメントを見ていたりしたら、まぁある程度こういう考えの人っているんだろうなぁと思ってしまいました。

 

前澤さんの好き嫌いはおいておいて、ZOZOのビジネスはすごいと個人的に思います。頼んでいたZOZOスーツが届いて早速計測やってみたのですが、ちゃんと計測できたっぽいのはまぁすごいんですがそれよりもっと印象的だったのはアプリ(*計測アプリというのはなくてもともとのZOZOアプリから計測します)のUIと、そこから購入に向かわせる設計のうまさでした。あれ計測したひととりあえず買っちゃうと思います、めちゃくちゃ安いし。もし日本のこれまでの大企業があのサービスを思いついて始めていたとしても、計測がうまくいかなくて諦めるとか、計測できたとしてそこからどう買ったらいいのか分からなくて買わないとか、絶対そうなると思います。そもそもあんな斬新なサービス思いついても実際に始められないんでしょうけど。

 

Amazonとか、Amazonじゃなくても海外発のスタートアップのスピード感や便利さすごくて、もうすべての既存のビジネスがとって代わられてしまうんじゃないか、特に日本の旧態依然としたしょうもないサービスのほとんどは置き換えられてしまうんじゃないかと思っていましたが、ZOZOのサービスは世界中だれもやったことのない斬新なもので、しかも衣食住の一つである「衣」のあり方を世界中で根本から覆してしまう可能性を秘めています。日本発のサービスがむしろ世界を取りにいけそうな感じなわけですよね。

 

と、やってるビジネスを投資家目線でみると以上のように見えて、投資妙味があるなぁ、とか思うんですけど(だから株価が高いのは当たり前なんですね)、プライベートジェット買ったりとか美術品集めたりとか剛力さんとかいう情報だけでみて「成金のネットベンチャーの嫌なやつ」みたいな印象で終わってしまう、そういう考え方自体がもう「貧しい労働者」の発想なんだと思います。

そしてそのような労働者側の発想というか、考え方は実は上の世代や周囲から遺伝してしまうものなのではないかと思います。

 

gendai.ismedia.jp

 

この記事から読み取れることは、「頭の良さ」って思った以上に遺伝してしまう、ということなんですよね。

 

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頭の良さというか勉強ができるかどうかは60%が遺伝、あとは知的好奇心を刺激する環境にあったかどうか(親次第?)に影響される。それって結構残酷だと思います。もともと頭が良くない場合、努力しても報われないということが事実としてあるんですよね。

 

しかし、頭のいい悪いよりもっと遺伝する形質があると思います。それは「考えかたの遺伝」です。

・世の中には楽をして上手いことやってボロ儲けしてる奴らがいる

・政府は税金いっぱいとって公務員は大したことしてないのに給料高い

・中国製のものは変なものが入っていて危ない

・日本人は誠実にがんばるので日本のモノづくりは素晴らしいのだ

・食品添加物は体に悪い

 

すべて実は幻想に近い思い込みだと思うんですが、自分の経験では子供の頃からそういう「考え方」に囲まれて育ってきた気がします。ある時代、ある時点ではそれぞれ真実である局面はあるんでしょうけど、よく物事を見ずに偏見が固定化されてしまうと本当にまずい。そいうのはたいてい古くて、貧しい労働者の考え方なわけです。

新しいモノや人がでてくると、すべてを自分が今持っている思い込みにあてはめて理解しようとしてしまうんですね。理解できないモノがでてきたら「自分に関係ない怪しいもの」と理解します。

そしてそういう「考え方」って、すごく遺伝すると思いませんか?

自分の頭で物事を考えることをサボっていると多くの人達が持っている搾取される側の発想に埋没してしまう。

だから「労働者の家庭」は代々「労働者の家庭」になるんじゃないかと。

 

例えばこんなことがありました。同年代の友達が(彼は資格もスキルもない単なるサラリーマンなんですけど)、今働いてる会社(機械メーカー)で新入社員のエンジニアの年俸が1000万円でそんなのオカシイだろ!って言うわけですね。彼はその会社の経理でその半分も給料もらってないと思うんですが、会社の経営も思わしくないしいくらなんでもそんな若いやつにあげすぎだというわけです。で、社長はいろいろ溜め込んでる、いざとなったら破産しても彼にはなんのダメージもないはず、そもそも海外出張よく行ってるけどあんなの意味ない、etc...なんて発想で終わってしまうんですね。

彼の言う話が本当で社長はほんとにダメな人なのかもしれませんが、開発ができる(かもしれない)社員に高い給料を出すのは当たり前なんじゃないか、と思いました(彼にも言ったけど、そうか??みたいな顔でした)。若いかどうかは関係ないでしょう。経営者としては経営が思わしくないからこそリスクをとりにいってるんじゃないかと理解しましたが、「遺伝してしまった貧しい労働者の発想」から抜け出せなければ永遠にそのように考えることはできません。

 

今の歳になってある程度固定化されてきた考え方というか、思い込みをどんどんアップデートしないといけないとよく思います。自分が本当に経験して得たものじゃないのなら、すべての考え方を検証する必要があります。今はインターネットもあるし、その検証に入るとっかかりは掴みやすくなっていると思います。