ロスジェネ勤務医の資産形成ブログ

ロスジェネ世代麻酔科医師のコッカーマリンです。資産形成や日々のことについて感じたことを書き綴ります。

「コロナ禍」なるものが継続することの問題をわかりやすく

こんにちは、ロスジェネ勤務医(@losgenedoctor)です。

 

コロナももう第8波まできましたが、自分の周りでもだいぶ出始めました。

子供の隣のクラスが学級閉鎖になりました的なこともやってきて、とうとう僕も今回は逃げ切れない気がします。

 

前から感じていますが、日本ではコロナは医療の問題というより社会問題となっていて、コロナ禍とはウイルスのせいというより、むしろ人間が作り出したものであろうと思います。

 

日本は諸外国と比べて、いまでもコロナ拡大に対してとても慎重な姿勢をとっていて、いまだに熱が出たらとりあえずコロナPCR検査を行い、陽性者を隔離するという手続きが最も正しい社会的行動とされます。

 

それがその対象となった人にとって得が多いことなのか損が多いことなのか、果たして社会全体にとっても合理的なことなのかどうか、そういったことは思考することすら正しいこととはされない。

 

おそらくみんながそれぞれ自分の頭で考えて、議論するのは嫌なのです。

きっと伝統的にそんな人種なのだろう、と思わざるを得ません。

 

一方、ルールとして社会で決まったことに従っている、という意味においてはPCRをちゃんとやる、ワクチンをやる、マスクをやる、というのは100%正しい

 

議論を全部すっとばせます。

そうやって「コロナ禍」が維持されています。



「コロナ禍」がずっと継続することの問題について、僕が思うことを単純化してみます。

 

ある社会Aがコロナを他のかぜ症候群と同じ扱いとし、ある社会Bが今の日本のように特別扱いし続けるとします。

 

社会Aでは社会が正常に動くので99%のローリスクな人(高齢者以外)には1のダメージしか与えず、1%のハイリスクな人たち(高齢者)には30のダメージを与える。

合計ダメージは99×1+1×30=129

 

社会Bでは波のたびに医療が崩壊したり会社が学校に行けなくなるので、99%のローリスクに5のダメージを与え続けます。一方、コロナを避けやすくはなるので、ハイリスクには10のダメージしか与えない。

合計ダメージは99×5+1×10=505

 

社会Bの方がダメージが大きい、と計算することができます。

 

もちろん上のノーリスクの人の割合、ダメージの量、その係数はすべて僕が適当に決めたもので、人によってはそれは全然おかしい、という意見の人はいるでしょう。

そんなに単純に計算なんてできないよ、という意見もあるでしょう。

 

しかし、主としてネットで議論が白熱するのは、結局の所その係数のとり方が人によって違う、ということだと思います。

 

世界の殆どの国は社会Aを選択しているが、日本は社会Bを選択しています。

なぜ社会Bを選択しているのか?

 

それは係数を変えれば社会Bの方がダメージが少ないからだ、と主張しているのでしょうか。

それはそれで一つの意見かもしれません。コロナ後遺症を考えれば、長期的にはAのダメージはBのダメージを凌駕するのだ、という主張はありえます。

 

それとも社会Bの方がそう計算すればダメージが多いが、それでもBを選択しなければならないタブーがあるのだ、ということなのか。

例えば、コロナ対策のせいで現役世代100人の経済ダメージが合計1000万円あったとしても、それでもある1人の90才の高齢者が命が助かったのなら、それでいいのである、という意見があってもいい。金と命を一緒に扱うな、ということです。

 

ともかく、議論を見ていると、上に書いたような理由がごちゃまぜになって話されており、わけがわからなくなっています。

反ワクチンの陰謀論、みたいな一味がもっと話をややこしくしたりします。

 

つまり日本が社会Bを選んでいる理由が実ははっきりしないのです。

なので議論というより、すぐに喧嘩みたいになってしまったりする。

 

意見が違うにしろ、明確にそこを分類して主張している意見というのは参考になります。

人の意見に乗っかるばかりじゃなく、しっかりと自分の頭で本質を見失わないようにこの問題を考える必要はあろうかと思います。