こんにちは、ロスジェネ勤務医(@losgenedoctor)です。
先日とあるチェーン店の飲食店で子供を連れて食事に行くことがあり、結構嫌な気持ちになることがありました。
自動案内の紙で案内されたテーブルまで行って、座ろうとしたら机の下に前の人のゴミ(お手拭きのビニールの袋)がそのまま落ちていました。なんとなく気持ち悪いので自分ですぐ拾って捨てさせてもらいましたが、テーブルの上もよく見るとちゃんと拭けていなくて、なんとなく食べる気がしなくなりました。子供は別に気にしていませんでしたが。
こういう経験は最近よくするようになってきたなぁ、という気がします。僕の単なる感覚ですが、10年くらいで徐々になってきた、というより、この2,3年で急に増えてきた印象です。
企業がタッチパネルやセルフレジという仕組みで、人件費を減らして効率化しようとしている流れとなにかラップして感じられるんですよね。
誤解を恐れずに言うと、タッチパネルを導入しているような店ほど店が衛生的ではない印象があります。
100円寿司とか安いチェーン店、自動化自動化で人すごく減らしていってるけど、余剰人員を極限まで減らした結果、ちょっとしたテーブルの下の汚れとか確実に細かいところに影響は出てきてて、店員さんもそれを気にする様子もない。日本なんて人件費安いのにそれでも人減らしをやって
— ロスジェネ勤務医 (@losgenedoctor) August 28, 2022
なにげに書いたこのツイートへの反応が結構多くて、みんな同じようなことを感じているんだなぁと思いました。
「確かにそういうお店が増えてきた気がする」
「汚い仕切りで分けられ、自動で運ばれてく餌を食べるブロイラーになった気分」
「日本の貧困化を感じる」
「トイレが汚い店も増えた」
「安易な発想をする企業は、そうやって人減らししかできない」
「自分は店側の人間だが、人が減らされて、どうしても仕方がない」
「安くで汚い店、高くてきれいな店の二極化が進むだろう」
「むしろ住み分けできるので、歓迎だ」
などなど
いろいろな意見で、だいたいどれも「なるほど」と思わせられる意見でした。
「外食する」という文化はもう根づいていますし、自分でそもそも料理が作れない人もいますから、外食産業が提供するカロリーの総量自体は大きく減ることはないでしょう。
それをどのように提供する・されるかは、その国の国民の「常識」と、「かけられるお金」によってくると思います。
今は国民もお金がなくなってきていて、高いものを買えなくなってきています。日本は資源のない国で円安、不景気ですから、これからもっとひどくなっていくでしょう。
これまでも、バブル後はずっと厳しい経済状況にあったわけですが、日本人の衛生感覚に関する「常識」によって、ある程度安いお店でもそこまで不衛生ではなかったんだと思うんですよね。まだ余裕があったわけです。
しかし、今回は特にコロナによる飲食チェーンの厳しい経営状況が、効率化という名前の人減らしに繋がり(人同士の接触を減らすという大義名分もある)、結果我々の衛生的な常識を下回るサービスしか提供できなくなってきた、ということでしょう。
いや、単なる人不足で、企業も人を減らしたくて減らしているわけではないのかもしれません。人さえ来てくれるのなら、いくらコストもかけてもいいから、衛生面で問題のないお店をやりたいのかもしれない。
そのあたりは、飲食といってもいろいろな分野がありますから、一概には言えないのかもしれません。
コロナが終わればこれがよくなるのか?といえば、多分もう無理だろう、と僕は思います。
もっとインフレはきつくなるだろうし、いくら汚くてもそういう店にしか行けない人は増えていくでしょう。
なので企業としてはわざわざコストをかけて清掃するための要員を雇う必要性もないということです。
人不足であれ金不足であれ、とにかくある年月そういう店が当たり前にそのへんにある状況が続けば、社会に「そういうものだ」と馴染んでしまい、染み込んでいく。
それが、外からふとみた場合の「国の貧困化」そのものなんだろうと思います。
まだ学生のころ、タイやベトナムに旅行に行き、現地の人が行くような屋台に行った時に、すごく不衛生だなぁ、ここの人たち毎日これでよく平気だなぁ、と思いながら食べた記憶があります。
タイもベトナムもその後大きく経済発展しましたが、逆に日本が落ちていき、日本の飲食業界の一部の衛生感覚は、あれに近づいていくのではないか...とすら思ったりします。
僕が興味があるのは、ある程度しっかりとした値段をとって、スタッフもたくさんいて、衛生的に何も問題ないようにみえるチェーンのレストランがちゃんと生き残れるのかということです。
そういった店も苦しくなって、そのうち安っぽく汚くなっていくのか、むしろそういうお店が人気化して、という流れができるのか?
外食チェーンの銘柄の決算を観察したら面白いかもしれません。