ロスジェネ勤務医の資産形成ブログ

ロスジェネ世代麻酔科医師のコッカーマリンです。資産形成や日々のことについて感じたことを書き綴ります。

女性医師の働き方の話題についての大前提の話

こんにちは、コッカーマリン(@losgenedoctor)です。

 

第二波が来そうな雰囲気はありますが、まだツイッターのタイムラインは平和を保っていて、女性医師の働き方などについての定番の話題を目にします。

 

女性医師ももっと当直をすべきだとかいろいろ意見はありますが、僕の意見というか、もっと前提となるお話があるので紹介したいと思います。

 

医者の仕事というのは膨大で、それこそ朝から晩まで働いて当直、明けも一日やっぱり働かないといけないなんてのは今でも普通にあることです。

もっと効率化したらそんな勤務減らせるという意見もありますが、それがそんなに簡単ではない以上、こなす業務が大量にあるというのは事実でしょう。

 

「日本全体の医者業務量」(仕事量)と、「日本の医者が負担なく提供できる仕事量」(労働力)を単純に数値化します。

昔は仕事量が100、労働力が50でした。

その労働力を提供できるのは男医者35、女医者15の割合でした。

仕事量は100あるので、無茶な働き方をして埋め合わせないといけないんですが、男が80負担して、女性が20負担してたわけです。

 

男は35→80だから辛いですよね。実際辛かった。

女は15→20だから、男ほどは(仕事の上では)辛くなかった、と。

 

女性でも「医者が負担なく提供できる仕事量」以上の仕事をやっていた人は昔からいたと思いますが、平均を取れば仕事につっこむ労力は女性のほうがだいぶ少なかったのは間違いない。

 

誤解をしてほしくないのは、「仕事に対する労力」に限定した話です。

昔の女性医師がみんな楽をしていた、という意味では有りません。むしろ家庭のこともしないといけない、女性医師ということで苦労することも男が想像する以上に多いですから。

 

今は昔は仕事量が150に増えましたが、それ以上に医者は増えましたので、労働力が100に増えました。

その労働力を提供できるのは男医者60、女医者40の割合といったところでしょう。

与えられた仕事量をこなすために、男性が100、女性が50負担しているイメージでしょうか。

やはり男は無理して60→100のパフォーマンスを出さないといけない一方、女性は40→50のパフォーマンスでOKという雰囲気になっていて、これが今ネット上で男性医師と女性医師の間のコンフリクトを生んでいると思われます。

 

ここで気付くのは、男性も昔(35→80)と比べると今(60→100)でいいので楽になっているんじゃないかということです。世の中の働き方改革のおかげでしょうか。

しかし相変わらず当直業務などを免除してもらっている女性医師に対する不満というのは昔よりも強く意識されるようになってきているように見えます。

 

そこで未来はどうなるかと考えます。

仕事量はまだ多少は増えて、180くらいになると思います。

その頃には労働力を提供する側の医師が、男性医師80、女性医師80くらいになるのだと思います。

すると、180の仕事量に大して労働力が160ですから、みんなそんなに無理しなくても十分こなせるようになると思うんですね。

あくまで僕の考えですが。

 

女性医師の働き方に対しての不満意見をみるたびに、未来には自然とこういう議論は無くなっている運命にあるんだろうと思うんですよね。

そして仕事180、労働力160になった未来において、子供を産んで子育てした女性医師はもう無敵だと思うんですよ。

子供を産んで子育てしてたら、いろいろ効率化しないといけないから人間の生産性上がるし、人間関係まで広がる。

生産性の向上は、仕事のパフォーマンスも上げてくれます。

子育てはすばらしく学びがあるし、人間としても大きく成長させてくれるでしょう。

 

そうなったらその頃昔ほど大して無理なパフォーマンスを求められず、のんびり過ごしているだけの男医者をなぎ倒せるんじゃないでしょうか。

 

ちなみにこの話は未来の話で、今現在の話ではありません。

僕も以前の職場ではいろいろと感じることもあったし、誰かの犠牲の上に誰かの生活の安定が築かれている、という構図はすごく嫌でした。

 

先程予想した未来になっていく過程において、男医者もいろいろと変化していくような気もします。

まぁ35→80のパフォーマンスを強いられていた昔より、未来は明るいのかも知れませんね。