ロスジェネ勤務医の資産形成ブログ

ロスジェネ世代麻酔科医師のコッカーマリンです。資産形成や日々のことについて感じたことを書き綴ります。

知識・経験・人脈も複利で増える

こんにちは、コッカーマリンです(@losgenedoctor)です。

 

www.cokermarin.com

 先日、「利回り」の考え方のエントリーを書きましたが、「複利」というのも大事だよな、と常々思っています。

 

僕は複利というのはいろんな意味を含んでいると思っています。

ふつう複利というと、5%の利回りの投資信託を毎月買っていったら○○年後には〇〇万円になります、すげーwwというような文脈で使われることが多いですが(もちろん正しいんですけど)、複利の話ってもっと他のことにも当てはまるんですよ。

 

お金の話で複利が大事、というのは要するに長期でみてリスクは相殺されると考え、リスク・プレミアムの複利をゲットせよ、ということですね。

簡単に言ってしまうと手残りを増やして、それをなるべく利回りの良いものに長く投資し続けて複利を積み重ねよ、ということです。

これもいろいろな前提をおいての話なので、今回のコロナみたいなやつがでてきて前提が崩れるかも、という心配は常にありますけど。

 

それはおいておいて。

実は人生においてもっと大事なのは知識や経験、人脈、その他の人間的な力すべてが複利で効いてくるということなんです。

 

子供の時から本を読んでしっかり勉強していると、同じものを見たとしても理解できることがぜんぜん違うんですよね。

 

それこそ観光でお城を見に行ったとします。

歴史の知識があると、その城が歴史上のどんな話で有名なのか、歴史の流れのなかで理解できます。

例えば関ヶ原の合戦で西軍についてしまい、他の国から領土を小さくされて転封されてきた大名がいた城だ、と知っていればその思いをなんとなく感じることもできる。

城が山の上にあったとして、なぜ山の上にあるのか。

城の前に川が流れていたとして、なぜ川のそばに城を建てたのか。

いろいろ考えることができます。

 

ちょっとした知識があるだけで、その場所がとても肉のついたものとして捉えられるようになります。

そうすると、その大名の子孫は明治維新でどうなったんだろう、とか、その地方で大名が興した地場産業が実は有名なこれなんだ、とかいうことまで知識が広がる。

 

要するに何かを知っていると、知っていることがどんどん増えるんですよね。

そこには「興味を持つ」というそもそものエネルギーが自分から湧き出ないとダメなわけですけど、知っていることで興味を持つ、というサイクルもあります。

知識の複利です。

 

経験もそうです。

勇気を出して、いろいろな経験を積んでおくと、新しい経験の場というのが与えられやすいです。

医者なんかもそうで、いつも現場に顔を出している若手がいたら、ちょっとやってみるか?って言われやすいし、やったらできるようになるし、また同じような場面でやらせてもらえる可能性が高まる。そういったことは絶対にあります。

 

人脈もそうです。医者には人脈が大事です。

人脈こそ分かりやすく複利で、たくさんの知り合いがいればさらに知り合いというのは増えるはずです。医者というのは互いに必要な場面というのが必ずあるので(お互いに大抵有用な存在である)、自分のことを知っている人が多ければ多いほど、いい話というのはあっちからやってくる。それに正しく応えていくと、さらに人脈が広がる、というサイクルが生まれます。

 

複利なので、増やし始めるのは早ければ早いほどいいです。

年をとった時にすごい差になります。

複利なので、増やし続ける努力も必要なんですが。

 

と言っても、僕は若いときからそういうことを意識してやってきたかというとそうでは無い気がします。

別に誰もそんなこと教えてくれなかったし、本もあんまり読みませんでした。

この年になって、忙しくない現場で働き始めるようになってようやくこういうことを考えることができるようになったという感じですかね。

 

社畜みたい働かされる医療現場って、知識をゆっくり蓄えられないし、病院以外の世界を知る経験もできず、自分の診療科の人間としか人脈を広げられない、みたいな構造がありますよね。

まぁそれこそ「会社」というものの目的であるとも言えますが。

労働者がみんな自由に行動、発想し始めたら困るわけですから。

 

今みたいな激動の時代に、知識や経験、人脈の幅がないと結構辛いですよ。不安だし。

大きな組織って、多分守ってくれそうで全然守ってくれないと思います。

守ってもらってないのにそれに気づかない、みたいなのもありそうですね。