ロスジェネ勤務医の資産形成ブログ

ロスジェネ世代麻酔科医師のコッカーマリンです。資産形成や日々のことについて感じたことを書き綴ります。

利回りを考えた勤務医の今後の生存戦略

こんにちは、コッカーマリン(@losgenedoctor)です。

 

たまにツイッターでちょろっと否定的な意見をいうことはありますが、サウザーラジオ大好きで、車の中で今でもバックナンバーずっと聞いています。

 

しかしよく思うんですが、サウザーラジオで語られている話をすごく単純化すると、要するに「利回り」の話ではないかと思うんですね。

利回りとは、元本に対しての利益の割合のことで、まずこれが理解できていないと全く話になりません。

100万円の元本を運用して3年間で60万円の利益が出たら、年利回りは20%ということになります。

 

下のグラフを見てください。

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給与所得と資産が生み出す利益を単純化した図です。

上の段が「元本」で、下の段が実際に増える資産というイメージです。

 

給与所得は元本が「もらう給料」ですが、その給料を稼ぐための必要経費=自分が生きることなので、家賃や光熱費、食費や衣服代などが引かれて、この場合50万円しかのこらない。

利回りは10%に見えますが、元本部分は毎年リセットされますので資産がほとんど蓄積されません。

 

「資産」の方の元本は株式などの金融資産、不動産収入でもなんでもいいですが、例えば1億円あれば利回り3%で運用すると年間300万円入ってくるわけです。

そこから経費として自分が生きることはもちろん引かれません。

ただ、最低3%で運用できる1億円の資産がないといけないという条件があります。

 

実際のいろんな人のパターンを①-④に分けてみました。

①は普通のサラリーマン、②は医者、③は資産はあるがうまく運用できていない人、④はサウザーさんみたいな人を想定しています。

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①と②は単純に給与の多い・少ないで、残るお金はその入ってくるお金に比例して違うだけで、どっちも大したことはありません。

ポイントはサラリーマンはたくさん稼ぐ人はたくさん使ってしまい、残るお金は全然大したことはないということです。

医者が意外と貯金がみんな無い、というのはよく聞く話です。

どうしても生活水準が上がってしまうんですね。

サウザーさんはよく「労働力再生産にかかる経費がたくさんかかるからだ」と言っています。まぁある意味正しいかな、と思います。

 

③は聞きかじった不動産投資を、銀行からの借入金でやっている人みたいなイメージです。まぁこれなら十分うまくいっている、といっていいと思いますが。

 

不動産投資のいいのは、「レバレッジをかけられる」という点です。

資産収入は、元手が多ければ多いほど低リスクでも利益を上げられる、という原則があります。

極端に言うと、100億円あれば利回り1%の低リスクの資産運用でも年1億円お金が増えるわけです。

 

レバレッジをかける、というのは不動産投資の場合大抵銀行からお金を借りる、ということです。

頭金ゼロでも医者というだけで銀行が1億円貸してくれたら、3%の利回りであっても③になります。

すごく単純化すると、不動産で1億円3%の利回りということは、1億円のアパートを銀行から1%の利子で借りて購入し、家賃収入が年400万あるというイメージ。

 

サウザーさんはボロ戸建てをリフォームして貸して収益を上げているそうですが、要するに④の意味は「利回りの良い投資をやっている」ということにほかなりません。

 

利回りというのは、すごくやり方によって違ってきます。

ネットで出てくる収益物件情報に飛びついて、いろんな業者に中抜きされた後の収益、ということになるとどうしても利回りは低くなります。

不動産の場合入居者がいなくなる、という場合が当然あって、その場合途中から利回りがグンと下がることになります。

ランニングコストによってはマイナスの利回りになることも当然ある。

 

サウザーさんのように自分で手をかけて、良い物件を見抜く力があり、客付けの技術もある人なら極限まで利回りをよくすることができる、ということなのです。

 

サウザーさんの場合、その能力そのものがよく自身で言っている「商品」なのだと思います。

 

このコロナ騒動で、すべてが無に帰す商売人も多いと思われます。

不動産大家でもかなりのダメージ、まさに利回りの大幅な低下、に直面する人も多いでしょう。

 

勤務医の戦略としてはどうしたらいいのでしょう。

とにかく資本主義の世界では、「利回り」を最大限にすることに注力するべきです。

それには今からできることは2つあると思います。

 

1つ目は、②の下の段を増やすことです。

給与所得から得られる利回りを上げるということです。

要するに消費を減らして、手残りを増やしましょうということです。

 

2つ目は、③のように資産収入を目指すのですが、できるだけ利回りを上げるように考え抜くことです。

不動産がこれから必ず下がりますので、底に近いところで買えないか現金を持ちつつ見極める。

高配当の優良株も軒並み下がっているので、暴落時にうまく拾っていく。

 

以上の2つの戦略を組み合わせられれば最高ですね。

 

医療に関わるドラスティックな変化が今後予想され、恐慌が忍び寄ってくることが確実な今、勤務医としては常勤先をしっかりと確保して、経営陣から目をつけられないように、しかしコロナの最前線に立たないようにできるだけうまくやっていくのが生存戦略としては賢いと思われます。

生き残るというのは綺麗事ではないのです。

 

コロナをみたら、自分にしっかりとインセンティブが入ってくる事態になったらまた違いますが。今はなるべく逃げ回るのが正しいと僕は断言します。