こんにちは、コッカーマリンです。
サウザーラジオ聞いていて面白いな、と思った話があります。
第何回だったか忘れましたが、
砂糖を欲しがるのは中毒である
という話です。
甘いお菓子、チョコレート、ケーキ。
なんかオフィスでも医局でも、みんな何かしら食べながら作業したりします。
それは砂糖に中毒性があって、お菓子の会社はそうやって一般の人を中毒に陥らせて儲けているんだ、といいます。
砂糖なんて必要な量だけとるなら、たしかに現代社会なら食事だけで十分そうです。
でも砂糖をとると脳内の快楽物質であるドーパミン、脳内麻薬であるエンドルフィンが分泌されるので、ひとは必要以上の砂糖を欲しがる。
人類が歴史のなかで大半飢餓に苦しんできた、ということの結果だそうですが。
それを利用する企業が当然でてきます。
みんな砂糖(というか炭水化物?)をとりすぎるから太って、ダイエットを常にしないといけない状況になっている。
つまりサウザーさんのいう「要らないものを欲しがるように飼いならされている」ということでもあると思います。
甘味物質や糖質は脳内報酬系のドーパミンと、脳内麻薬のエンドルフィンを増やすことによって、強い快感を感じるようになります。
砂糖、というか甘味がコカイン以上に中毒性がある、という研究もあります。
現代人はみんな砂糖中毒で、その結果として肥満や糖尿病が増えている。
砂糖を作っている会社はむちゃくちゃ儲かる。
そんな現実は見えてきそうです。
しかしなんで人はそんなにすぐに中毒になるんでしょうか。
砂糖とかはまぁ人類学上の進化の過程なんかで説明できる部分ありそうですけど。
いいことをした気になって喜ばれてることで、脳内のドーパミンがでる。
社会的にも褒められることである。
そりゃ次もそれやろうって思いますよね。
でもそんなのにも中毒の要素あると思うんですよね。
こんなツイートがありました。
ブロックが決まってすごくいい感じの麻酔ができた時の全能感なんなんやろね。たしかに中毒性あるよあれ。
— DAJ (@dajhiroki) December 26, 2019
これ分かりますよね。
特に麻酔なんてやってると、 人からほんとに「感謝される」なんていう場面ってあんまりないから、ブロックとか決まって「全然痛くありません、信じられない!」とか患者さんから言われたり、外科医から「先生に麻酔していただいたら患者さんが術後楽そうです」とか言われたら嬉しいし、多分ドーパミンでてる。
普段出ない分、たくさん出てるかもしれません。
まぁいいと思うし、ブロックやった方が明らかに良い症例はたくさんあると思うんですけど、「中毒」ってなんでもそうですけどやり過ぎるんですよね。
ブロックが大好きな人最近麻酔科で多いですけど、やり過ぎになっている人も多い気がします。
忘れてはいけないのは、いつもメリットとデメリットを考えて、その「患者さん」で「その施設」で「その外科医のやる手術」で、本当にそのブロックなり鎮痛方法がベストなのかを常に考える習慣をつける必要があるということです。
術後とかちゃんとみてるのか?
そのブロック、外科医はほんとのところどう思っているのか?
本当にちゃんと術後を長期的に見てると、思ってもいないような問題おきています。
どんなブロックをどんな計画でやるのか、実はすごく難しいことだと思います。
そういうこと考えずに自分の脳内ドーパミンを出したいがためだけにとりあえずブロック、ならちょっと問題かもしれません。
どんな医療行為にも合併症なり問題点はあるので(特に神経ブロックは医療行為のなかで安全なものとは言い難いです)、もし思ってもいないトラブルが起きたときに理路整然と説明できないといけません。
割と自戒も込めていろいろと考えました。