ロスジェネ勤務医の資産形成ブログ

ロスジェネ世代麻酔科医師のコッカーマリンです。資産形成や日々のことについて感じたことを書き綴ります。

ずっと同じ施設で働くことって医者のキャリアにとって損だと思います

 こんにちは、コッカーマリンです。

 

スーパーローテ始まってからの傾向か、今の15年目以下くらいの先生は初期研修のころからあんまり病院をかわっていない先生が多いようです。

 

僕らのときと比べると、医局がWorkしていないというのが最大の違いなんでしょうけど、研修病院のときからずっと同じというのはさすがにまずいと思います。

 

7年目くらいになったら大体どの科でもいっぱしの専門家扱いされるし、あんまり怒られたりすることもなくなると思います(臨床上で)。

でもホントは自分の専門のことでもしらないことはまだまだあるだろうし、全く違う環境でやったらいかにこれまで周りの暗黙のサポートでやれてたのか、というのに気づくことになります。

 

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同じ施設で働いて、10年15年以降になったら、もう絶対キャラクターとか変えられないし、新しいことに挑戦する気力もでてきません。

その時持っている自分の人間力なり医者力で死ぬまで戦わないといけないんですよ。

それはかなりのリスクだと思います。

 

病院にしたらまぁまともに働いてくれて、他に移らなさそう(その病院にい続けることにインセンティブのある)医者なんて美味しいと思いますよ。

給料をあげろ、っていってくるタイプも少ないでしょうし。

 

一つの病院で得られる経験なんて限られているし、吸収できる時代を過ぎてからも同じところにずっといるなんて損だと思います。

 

あと、10年以上いたら、新しい人が来たときになんか否定的にみちゃうんですよね。

新しい先生が「ここはこうした方が効率がいいですよ」とか既存のやり方を改革しようとしたら、それは素直に効率があがりそうなら受け入れたらいいと思うんですけどね、なかなかそうはなれないものです。

だってそこで10年もいたらその非効率なやり方の責任の一部はあなたにもあるわけですから。

で、つい「いや、昔からそれはおかしいと思ってたんだけどね、こうやったら看護師サイドが混乱するから...」みたいなアホな言い訳とかしちゃうわけです。

新しい人がイケていて、自分はだめな古いやり方に安住していたイケていない人という感じになるのを恐れる心理なんだと思います。

 

単に仕事の効率を上げる、今現在そこに居る人で話し合って変えていけばいいんでしょうが、医者とか(看護師もですけど)やっぱりプライドがあるのでしょうもない感情がでてくるんですよね。

そういう気持ちがちょっとでもでてきたらもう老害の出来上がりですよ。

 

そのようにならないために一番簡単なのはあんまり長いところにずっといないことですよ。

部長とかになったらしょうがないかもしれないですけど、

「素晴らしい診療科長」というのがあまりいない

という事実は、ずっと同じ施設でいたらダメになる、という真実を反映してるんじゃないかとも思えます。