ロスジェネ勤務医の資産形成ブログ

ロスジェネ世代麻酔科医師のコッカーマリンです。資産形成や日々のことについて感じたことを書き綴ります。

麻酔がうまくなるためには。外科手術がうまくなるためには。

こんにちは、コッカーマリンです。

 

外科手術がうまくなるには?

もちろん麻酔科医の僕にはわかりません。

けど私見としては、単純に若いとき(10年目までくらい)に「手術の上手いボスの下で働く」というのは大事だと思います。

あちこちの病院でいろんな科のいろんな外科系の先生みてると、上手いトップのところにいる先生はすぐ上手くなるし、上が下手なのに下の人がどんどん上手くなって上を追い越しちゃう、なんことも起きません。

もっというと、科によってはある程度以上の規模の病院でないと"上手いボス"というのは在野にはほぼいない、というところもあります。

 

外科系といってもいろいろあって、働き方も様々だしべつに"上手い"必要は必ずしもあいんですけど、やっぱうまくなりたいですよね多分。

でも自分で「この先生の下で働きたい!」と思ったらそこで働けます、みたいなもんでもないので最終的にどの程度のウデになるかは運次第のところもあるでしょう。

 

上手い人は教えるのも上手いことが多いし、教えるタイプのボスでなくてもその下にいるだけで自然とうまくなる、という光景をよく目にします。なんでなんでしょうか。よくわかりませんが。

 

一方麻酔科の場合は必ずしもそういうことはないような気がします。

麻酔に関する考え方とか、困難症例にあたったときのやり方などもちろん若い時代に教えてもらったボスの教えにずっと従うことになるんですけど、麻酔の上手い下手というのとはちょっと違う気がします。

まぁ何をもって上手い下手か、というのもよくわからないといえば分からないんですが、、

 

僕の考え方では、麻酔科医としての総合能力が高い人って、麻酔にからむ3大分野、

手術麻酔・ICU・ペインクリニック

をバランスよく修練した人ではないかと思っています。

ICUやってると麻酔というか全身管理のことが別の面からみえて麻酔のレベルが上がる(上がったような気がする?)ということを経験することは多いです。

緊急手術でずっと血圧がヘロヘロな人にステロイド入れてみようか、とかそういう部類の発想はなかなか手術麻酔だけしてるとでてきませんよね。

ペインクリニックをやってる先生に手術中の鎮痛や術後鎮痛について聞くと、全然思ってもなかったような話をしてくれることがあります。

手術麻酔だけやってても手術に関連する痛みに関して、ほんの一部しか分かっていないんだなぁと痛感させられます。

 

他科のまともなレベルの先生と対等に話すには、手術麻酔のことだけ知っていてもダメだ、とも思います。

手術麻酔の知識しかなかったらすぐバレますよ、口には出さないでしょうけど。

 

「こいつあんま何も知らんなぁ」と内心思われながら話してもらうというのも結構辛いので、真面目に麻酔科医として大成したい人はそのへんをしっかりとキャリアに組み込むようにしていくのがいいと思います。