ロスジェネ勤務医の資産形成ブログ

ロスジェネ世代麻酔科医師のコッカーマリンです。資産形成や日々のことについて感じたことを書き綴ります。

ロスジェネが国のお荷物となる未来

こんにちは、コッカーマリンです。

 

先日こんな記事を目にしました。

gendai.ismedia.jp

 

「中年フリーター」ってのもなかなかのパワーワードですが、内容はとても腑に落ちました。

 

記事の中ではロスジェネ世代のある男性のことが書いてあり、客観的にみるととても頑張って働いている方のようにみえます。単に働くだけでなく、ある程度の自己研鑽もがんばっている。

しかし不景気の時代のためにいくら頑張っても生活が上向かず、最後には鬱になってしまうのです。

 

就職氷河期に世に出たいわゆるロスジェネ世代の多くは非正規で働いており、今は団塊世代の親の年金で暮らせているが、親が介護必要になったりしたらそれこそ「詰ん」でしまいます。

記事の中では彼らのうち77万人が生活保護予備軍で、その対策費用は累計で20兆円近くかかるであろう、との試算があるそうです。

 

今はどの職場でも人手不足が深刻で、日本の企業はどこも業績はいいので非正規でも正規でも人は欲しいわけです。

しかしロスジェネ世代の将来に明るい話はでてきません。

国は定年を延長したり、女性が働きやすいように支援したり、外国人労働者の導入をすすめていますが、ロスジェネを積極的に再教育しようとはしないのです。

 

それはなぜか。

自分も含めて考えてみると、その理由はやはり中年になったロスジェネは「使えない」ということに行き着いてしまいます。悲しいですが。

周囲をみてみても、40~50才くらいの人は仕事はまぁそつなくこなしますが、それ以上のことをしようとしない傾向があるようにみえます。

もっと上の世代の人がつくってそれなりにワークしてきた会社や社会の仕組みに自分を最適化して当たり障りなく生きていくことに慣れてしまっているのです。

 

何十年も同じやり方で行われている業務が効率いいわけないんですが、それをいっちょ変えてやろうか、という気概のあるロスジェネ世代の人は、普通の会社の普通の立場にはあまりいないのではないでしょうか。

 

年をとって、変に世界がみえてしまうと、「どうせ世の中も変えられないし変わらないのに、自分の周りだけちょこっと変えたって意味ないし」と"達観"してしまってホントにささいなことすら自分の責任で変えようとしないクセができてしまうのです。

 

ほんとうは団塊の世代、断層の世代の人くらいもロスジェネ世代にもっと動いてほしいと願っていると思います。

ミニマム世代、ミレニアル世代の人たちも実はロスジェネ世代の人にもっとリーダーシップをとって欲しいと願っているのです。

 

しかし、ロスジェネ世代は自分が時代の主役であるという感覚があまりにも欠如しているのではないか、と私はよく思います。

世に出たときからずっと不景気で日本が下向きになっていく時代であって、下の世代のように下向きの時代でもうまくいきていく人生モデルを確立できているわけでもない。

おそらくそういうことが原因でしょう。

国にも悲しいかな、正直見捨てられているのでしょう。

もし経営者の立場になったとしたら、ずっとフリーターしてきた45才の独身男と、25歳のベトナム人のどちらを雇いたいですか?と問われたら、結構悩むと思います。

やはり国籍関係なく「若い」というのは絶対的な価値ですからね。

 

「ロスジェネが国のお荷物となる未来」は必ずくると思います。

ロスジェネ世代の人は、今のうちから自分が他の世代とどういう違いが基本的にあるのかを理解し、未来においても価値のある人間であるためにいろいろと考え、行動しておかなければならないと思います。

なんとなく毎日、昨日と同じことをやり続けていたらきっと「本当に使えないおっさん」いなるのは間違いありません。