ロスジェネ勤務医の資産形成ブログ

ロスジェネ世代麻酔科医師のコッカーマリンです。資産形成や日々のことについて感じたことを書き綴ります。

「痛みをとる必要はない」

こんにちは、ロスジェネ勤務医(@losgenedoctor)です。

 

先日PCAポンプに関して書いたことと関連するのですが、実はフェンタニルの持続静注だけではなく神経ブロックも全身麻酔と別には算定されません。

 

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神経ブロックは全身麻酔に併用することで手術後8時間〜24時間ほどの痛みを緩和することができ、最も苦しい手術直後を快適にすごすことができるわけです。実際みていて、ブロックなしの術後患者はオペの夜かなりしんどい思いをするわけで、何回もナースコール押されて医療者も大変なんですね。実際にかかるコストはブロックの針とエコーのプローベ、局麻薬などで1000-2000円くらいはかかると思うのですがまったく病院の持ち出しになります。

 

PCAの話もそうなんですが、国は鎮痛に対してまったく評価していないと考えるべきです。確かに病気を治すのは意味があっても、予後にかかわりのない鎮痛なんてものどうでも良いというのは間違っていないかもしれません。

 

保険医である我々としてはそれにしたがってコストのかからない最低限の鎮痛だけしておけばいいのかもしれません。

しかしそれでは麻酔科医としてあまりに悲しいくてつまらないというのは確かですよね。ブロックして、痛みがない、と言われたら嬉しいわけです。個人的にはしたい人はどんどんブロックしたらいい、と思いますが、病院がそのコストを払ってくれているという点はしっかり理解しておかなければいけないと思います。