ロスジェネ勤務医の資産形成ブログ

ロスジェネ世代麻酔科医師のコッカーマリンです。資産形成や日々のことについて感じたことを書き綴ります。

医療現場での「若い男」の貴重さ

こんにちは、コッカーマリンです。

 

今回の東京医大の件でもいろいろ言われていることですが、人間を「属性」で分けて考えてしまうことありますよね。

 

若い・中堅・年寄り

男・女

 

掛け合わせると6通り(若い男・若い女・中堅の男・中堅の女・年寄りの男・年寄りの女)あるわけで、実際には結婚してるしてないとかもあるわけですがそれはおいといて、その6通りがバランスよく配置されているととても良いとは思います。

 

例えば現場で実際に動き回り、当直も文句言わずやって、専門医取得のための発表を頑張る、職場に活力を与えるなどといった役割が若手にはあります。

中堅は難しい麻酔をある程度の経験をバックグラウンドにしてうまくこなしたり、若手の相談にのったり、人員の割り振りなど医局の大事な仕事を任されたりします。

年寄りは肩書・名前を使うことで外部に向かって宣伝をしたり、他科とのトラブルなどの歳の折衝に出ていくことでうまく現場が収まるようにする役割があります。

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大きな医局だったりすると、毎年ある程度の人数が入って欲しいわけで、「どんな人でも歓迎!」みたいな感じで勧誘するわけですが内心「若い男」に一番入って欲しいというのはあります。ある程度人間としてまともならアホでも(一応医師国家試験通るくらいの頭はある)OKなんですよ。「若い男」はこれやれ、あれやれと言っても文句言わずにやるし、叱りつけても「スンマセン!」で終わるし、独身のうちならどこの病院にとばされても文句言わないし途中でドロップアウトする人少ないので医局の戦略もやりやすくなる。それとこっちが男なので何か言ってきたとしても言っていることが「理解できる」んですよ、あー給料が少ないからいやなんだなぁとか手技やらせてもらえないからいやなんだなぁ、とかね。

 

いくら若くても「若い女」の場合、こうはいきません。アホ、そんなんやって患者死んだらどうすんねん!と強めに叱ったりした日には次の日くらいに看護師さんに「先生、あの女医さん先生にキツく言われたのがショックで裏で泣いてましたよ、、」とか言われたりするわけです。正直めんどくさいです。

もちろん結婚して妊娠出産してフルで働けなくなるという場合もでてきますし、いろいろ教えてどこかの病院へ赴任させてもすぐ旦那さんの転勤とかについていって別の医局の病院へ行ってしまう(そこでもパートタイムなんですが)なんてパターンが非常に多い。

あとなにか言ってきた時に「真意」がよく掴めないときが多いんですよね。女性と男性の違いなのかもしれませんが、要するに何が一番求めていることなのかわからないんですよね。めんどくさい。

 

まぁ上のは極端にいった場合の話で、現場でも女性には女性にしかない良さがありますしいろんな人はいるわけですが、科によって「女性」問題にすごく頭を悩ませているところとそうでないところはあると思います。麻酔科はある程度キツイのに女性が多いという珍しい科なので、いま世間で話題になっているこの話に一番敏感なんじゃないでしょうか。