こんにちは、コッカーマリンです。
外勤先の麻酔科が、救命士挿管の研修に協力していてたまに自分の症例の気管内挿管をさせています。みなさん30例喉頭鏡での挿管成功しないと研修を終わらせられないので必死です。挿管だけしたらどっかへ行ってしまって、術中の麻酔管理だけ我々がすることになります。
救急の現場で、呼吸を早く再開させることが予後をよくする、というのは間違っていません。そいう考えのもと救命士が現場で挿管することが良いであろう→挿管を救命士にも認めようという流れがあったわけです。しかし調査してみると院外で救命士に挿管させても予後の改善には寄与しなかったと報告されました。
他にもいろいろ研究はありますが、挿管頑張らせるよりとりあえずマスク換気しておけば良い、と結論がほぼ出ているのです。麻酔とかICUやってたらその結論には大いに頷けるというかそりゃそうだよな、と思いますが、そういう現場を知らない偉い人は短絡的に考えるんですね。
しかし依然救命士挿管、ならびにその実習というものが今でも社会的に認められていて、もちろん実習に関して同意書はとるんですが、とにかく廃止の方向にはいっている様子はなさそうです。
このような全く意味のないものに経済的人的コストがとられ、ivPCAなどの明らかに患者さんに利益のあることはどんどん削減されていっております。