ロスジェネ勤務医の資産形成ブログ

ロスジェネ世代麻酔科医師のコッカーマリンです。資産形成や日々のことについて感じたことを書き綴ります。

【炎上中】日本専門医機構による麻酔科専門医更新の要件追加

こんにちは、コッカーマリンです。

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「救いたい」より

先日麻酔科学会から専門医機構認定の麻酔科専門医更新の条件の追加についての発表がありちょっと炎上しています。

 

来年度以降、麻酔科専門医を更新するには専門医機構による更新になるわけですが、申請時点で単一の病院に週3日以上勤務していないといけない、ということになったのです。

http://www.anesth.or.jp/info/certification/pdf/kikou-renew/08-tanitushisetu-syuu3-youken.pdf

要するにフリー麻酔科医は普通に考えて専門医更新ができないということになります。「申請時点」なので更新の年だけ常勤になるとか、フリーのまま単一の病院に週3日以上の契約で働くという手もあるでしょうが、現実的には難しいでしょう。週に何度もくるフリーの給料がその病院の院長の給料超えてしまってマズイのでなんたらかんたらいう話が現実にあります。

あと問題なのはママさん麻酔科医で、週二回だけ大学病院で働いて、週一回バイト行ってますみたいな働き方をする人が専門医を更新できなくなるということです。これも申請の年だけ頑張って週3回勤務にする人とかでてきそうですけど、きっとそういう抜け道も塞いでくるでしょう。

 

なんで麻酔科学会はそんな要件を追加したのか。

「専門医」のレベルを担保するためなら、学会発表や症例数、e-learningの受講や単純に試験だけでもいいと思います。単一の病院で週3回以上働いていると麻酔科医としてレベルが高い、というのはどう考えてもおかしい

 

一応、「常勤の麻酔科医による周術期の総合的な管理...」という文言は入っていますが、これはウソです(断言)。現実には現場の麻酔科医に求められているのは文句言わずたくさん麻酔をすることだけで、麻酔科が周術期全般にちゃんと関わっている施設なんて一部でしょう。

「麻酔科医の勤務形態について、他団体、国会議員から様々な意見を受けており...」という部分からは麻酔科学会が外科学会や日本医師会などからフリー麻酔科医について文句を言われてタジタジとなっている姿が想像できます。

 

想像や思い込みもかなりありますが、年寄りの偉い先生方のなかでフリー麻酔科医に対する反感はかなり強いんだと思います。外科系の爺医にしたら麻酔なんて若い外科医にやらせとけ、くらいのもんでしょうから、時代が変わったって本音は変わらないと思います。内心麻酔の専門性なんてもの認めていない。なのでそこにかかる人件費は単なる「撲滅するべきコスト」なんですよ。何年かだけ麻酔の研修した若いやつが苦労もせずに大金せしめていく、許さんと思っているんですよね。

 

このツイートが思い出されました。

「偉い」人は いろんなもっともなこと言いますが、結局こういうことにつきると思います。

フリー麻酔科医のような働き方は僕は個人的には否定的ですが、市場原理に基づいて給料が決まっているのでそれが高いことは問題ないと思います。美味しい仕事ならやる人が増えて給与水準が下がっていくはずですから。

というか問題は「市場原理」の「市場」の方にあり、実は"国民皆保険制度"と"病院が多すぎる"ことがすべての元凶なんですよね。。

 

もしかしたら麻酔科学会のエライ先生たちがフリー麻酔科医を含めた麻酔学会会員を頑張って守ってくれた結果、週「3」回以上という譲歩を引き出したのかもしれません。はたまたエライ麻酔科の教授たちも一緒になって「フリー麻酔科医を撲滅しましょうや」となったのか、よく分かりません。

どっちにしても決まってしまったことなので普通の麻酔を専門にしてる僕みたいな医者は従うしか無いわけですよね。僕は常勤なのでとりあえずはあんまり問題ないんですが。

 

現場ではフリーが減るのでしょうか。ではなくてフリーの人が専門医資格を捨てるという流れになるのでしょうか。

そしてママさん女医さんたちの流れはどうなるんでしょうか。

 

新研修医制度でパンドラの箱を開けてしまい、医局制度を崩壊させ地域医療を崩壊させた厚労省が次は専門医ネタで同じようなことを繰り返そうとしています。

その時被害にあったはずなのに医師会や学会、大学教授たちは今回も厚労省に協力しようとしていて、情けない話です。自分が専門医機構側に入りこめればそれでokと思っているんでしょうか。